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2018年3月5日【オピニオン】

SUBARU、新社長に米国販売会社を牽引してきた中村氏を擁立へ

坂上 賢治

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SUBARU・ロゴ

 

株式会社SUBARUは、3月2日に実施した取締役会に於いて、現・専務執行役員の中村知美氏を新社長に据える人事案を内定。同日の午後、都内千代田区のホテルに報道機関を募って人事発表を行った。( 坂上 賢治 )

これにあたって同社・広報では、「自動車業界を取り巻く変革期を乗り切り、SUBARUを更に魅力的なブランドへ成長させ、当社がより質の高い会社として、持続的に成長するための盤石な体制を築くため、経営陣の若返りと体制の一新をはかるものです」と述べている。( 坂上 賢治 )

 

 

この人事案件は、来る6月に開催される第87期定時株主総会及び株主総会終了後の取締役会を経て、正式に決定される予定となっている。

社長人事に関わる内容は以下の通り。現社長の吉永氏より5歳若いものの、これまで4年間に亘って、米国の販売会社スバル・オブ・アメリカ(SOA)の会長兼CEOとしてSUBARUの成長を支えてきた現・専務執行役員の中村知美氏(なかむら ともみ・58歳)が、代表取締役社長、最高執行責任者(COO)に就任する。

 

なお、この人事により、永らく技術者が経営の中核を引き継いできたSUBARUにとって、営業畑の社長が二代に亘って続くという過去の例から見ると希に見る「新生SUBARU」を象徴するかのような流れとなった。

これを受けて現・代表取締役社長、最高経営責任者(CEO)の吉永泰之(よしなが やすゆき)氏は、代表権を持つ会長となり、最高経営責任者(CEO)の役割を引き継ぐ。

 

さらにそれに併せ、役員体制も刷新を図る。具体的には、これまで吉永泰之氏と共に富士重工業からSUBARUへと社名を変えていく期間、同社を懸命に支え続けてきた現・取締役会長の近藤 潤(こんどう じゅん)氏、現・代表取締役専務執行役員の日月丈志(たちもり たけし)氏、現・取締役専務執行役員の笠井雅博(かさい まさひろ)氏の3人は揃って退任する。

これに代わって、現・専務執行役員の大河原正喜(おおわだ まさき)氏と、現・常務執行役員、野飼康伸(のがい やすのぶ)氏が取締役専務執行役員に昇格するという内容だ。

 

ちなみに、この社長を含む経営陣の人事自体は、先の完成検査問題に伴う引責ということではない。

昨年6月に代表取締役社長就任7年目を迎えた吉永氏を含め、先の4人取締役達が、予てより相談しあっていた規定路線に沿ったものである。

 

 

会見の席でも吉永氏は、そうした不正問題が発覚する前年9月頃から先の近藤氏、日月氏、笠井氏の間で取締役の若返りを図ることを相談していた。また後任の社長に中村氏を据えることについても3人の意見が一致していたと述べている。

ただ、先の完成検査車問題も少なからず人事案に影響はしており、そのひとつが吉永氏が代表権のあるCEO職に留まったことにある。

 

その経緯は昨年、吉永氏を含む取締役達が経営陣の若返りを進めようと計画していた矢先の10月。完成検査の不正が発覚したことに端を発する。

その事件以前から吉永氏は、SUBARUが想定意以上に大きく経営規模を伸ばすという異例の好環境のなかで、経営上の「とある危機」に気付いていた。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。