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2023年11月24日【イベント】

モーションら3社、都内でEVタクシーの充電運用最適化実証

坂上 賢治

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モーション(本社:東京都文京区、代表取締役:上杉 顕一郎)、プラゴ(本社:東京都品川区、代表取締役:大川 直樹)、大和自動車交通(本社:東京都江東区、代表取締役社長:大塚 一基)の3社は、EV営業車の充電運用最適化に係る実証実験を実施中だ。

 

実証期間は2023年10月から2024年3月まで。この実証は、日産自動車の法人向けEV車両データ外部連携サービス「Nissan Biz Connect API」を用い、日々の業務や事業所内の電力需要に適した充電運用の可能性を検証する内容となっている。

 

今回、上記3社で実証を行う背景には、一般的な〝流し〟のタクシー業務で、顧客の乗車場所や乗車時間、乗車した先の目的地を事前に知ることができず、EV車両のバッテリー残量(現段階でEV車は、一充電あたりの航続距離が内燃エンジン車に比べ短い)によっては、目的地までの案内ができなくなるケースが起こる可能性が常に付きまとうため。

 

 

加えて交通事業社・運送事業社のドライバーの労働環境に係る「2024年問題」が叫ばれるなか、業務時間中の充電が、ドライバー起用上での営業機会の損失に繫がる可能性も危惧してのことだという。

 

そのためにも車両とドライバーの非稼働時間に、事業所の駐車場内に於いて、できるだけ多くの車両に、当該営業中に必要とされる充電を行う必要が出てくる。

 

またその際、複数台のEVへ効率的に充電するために、受電設備や契約電力の観点から、電力デマンドのピークを抑制する仕組み(エネルギーマネジメントシステム)も必要となる。

 

しかし単にピークを抑制するだけでは、業務に必要な充電量を確保できなくなるケースも起こりえる。従って車両ごとの翌日の稼働予定や電池残量から、ダイナミックに充電をスケジュールする仕組みが求められている。

 

 

そもそも今実証参画企業のなかでモーションは、平成23・24年度の環境省 地球温暖化対策技術開発等事業の採択を受け「EVタクシー運行最適化システム(EVOT)」の開発・運用を行ってきた。

 

そこで同社は、今回、電力デマンドのピークを発生させずに複数の営業車両に必要な充電量を適切に充電できるようにするべく、EVフリート向け充電管理ソリューション「Optiev(オプティーブ)」を開発したことで新たな実証実験を提起した。

 

EV充電システム企業のプラゴは、その「Optiev」と連携することで、タクシーの運行状況に応じた最適な充電スケジュールと電力出力による充電をサポートする。また2022年12月からEVタクシー導入を開始させた開始大和自動車交通は、営業車両の日産リーフを今回の実証に提供する形だ。

 

 

より具体的には、先の通り日産の「Nissan Biz Connect API」を用いて、大和自動車交通のEVタクシー車両の「バッテリー残量」「電力消費量」「走行距離」等の各種データをリアルタイムで取得。これを基に、最適な充電スケジュールと充電出力を算出。その算出内容から、プラゴが提供する「PLUGO OPEN CHARGE LAB」を通じて充電器を制御する。

 

この際、ルミネが運営する「ルミネ立川」の協力も受け、来店客向けに設置されているEV急速充電器をEVタクシーの経路充電拠点として活用できるようにした。これによりタクシーが駅で乗客を待つ時間に充電を補う有用性、立川地域に於けるその他のエリア連携の可能性についても検証する。

 

結果、モーションの「Optiev」、プラゴ「PLUGO OPEN CHARGE LAB」、日産「Nissan Biz Connect API」の真の機能性・有用性を検証。将来的には、運行計画が事前に立てられないEVタクシーをはじめとした様々な輸送・運送事業者に対して、EVを積極的に導入できる確かなソリューションの確立を目指すという。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。