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2022年9月12日【MaaS】

トヨタファイナンスと名鉄、MaaSアプリ活用の実証実験へ

坂上 賢治

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トヨタグループの金融会社トヨタファイナンス(TFC)は9月12日、親会社のトヨタファイナンシャルサービス(TFS)が全国展開するスマホ向けMaaSアプリ「my route(マイルート)」を活用。名古屋東部丘陵地域に於いて、名鉄グループと協力して9月15日より実証実験を始動させると発表した。( 坂上 賢治 )

 

この実証実験は、昨年に続きトヨタファイナンシャルサービス(TFS)が、愛知県の「マルチモーダルサービス導入実証事業」を受託してTFCと連携。名古屋鉄道並びに名鉄グループ各社との連携強化の形を模索するもの。

 

ちなみに先の「マルチモーダルサービス導入実証事業」とは、2022年11月に開園するジブリパーク(愛・地球博記念公園・モリコロパーク内)を含む名古屋東部丘陵地域への社会実装を目指すMaaS活動を指すもの。

 

 

この活動でTFSとTFCは、MaaSアプリ「my route(マイルート)」を通して対象地域の商業施設来訪時やイベント開催時でのクーポン配信、観光施設等のスポット情報・周遊ルート並びに予約・決済サービスの提供、アプリ内で購入可能なデジタルチケットのラインアップ拡充、リニモ沿線に於けるシェアサイクルのポート設置及び愛・地球博記念公園を目的地とするパーク&ライド実施など、対象とする街の活性化に向けた〝移動したくなるきっかけづくり〟に取り組む。

 

対してこの実証実験でTFS・TFCと組む名古屋鉄道グループ(名鉄バス・豊橋鉄道・豊鉄バスを含む)は、先の「my route(マイルート)」と、名古屋鉄道グループ自身のMaaSアプリ「CentX」との連携を高める事で、当地の来訪者に対して効率的な移動と地域活性化に貢献する。

 

 

なお当地に於ける実証は、これらの連携終了に伴い一部のサービス自体が終了するものがある一方で、それぞれのアプリの基本機能は実証期間以降も継続して提供され、各社共に更なるサービス拡充に取り組んで行く構えだとしている。

 

 

同MaaS導入実証事業概要は以下の通り
(1)事業主体 :愛知県
(2)実証目的 :

  「MaaSによる混雑の分散・回避など新しい生活様式」に対応した地域公共交通の実現」

  「地域住民や来訪者の円滑かつ効率的な移動」、「地域経済の活性化」
(3)受託事業者 :TFS
(4)実証期間 :2022年9月15日(木) ~ 2023年2月15日(水)
(5)主な対象エリア :名古屋東部丘陵地域を中心とする地域
(名古屋市、岡崎市、瀬戸市、春日井市、豊田市、日進市及び長久手市)

 

詳細 
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotsu/2022maas-jisshi.html
https://www.myroute.fun/aichimaas/ (9月13日リリース予定)

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。