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2018年7月20日【経済・社会】

トヨタ自動車創業者の豊田喜一郎氏が、米国自動車殿堂入り

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車創業者の豊田喜一郎氏が、創業時の優れたビジョンや起業家精神などにより、2018年の米国自動車殿堂に選出され、殿堂入りを果たした。

 

 

その他4名の受賞者も含めた自動車殿堂による授賞式は、米国デトロイトで19日に開催され、トヨタからは内山田竹志会長らが代表して参加した。

 

 

米国自動車殿堂の会長を務めるShiloh Industriesの社長兼CEOのラムジー・ハーミス(Ramzi Hermiz)氏は、喜一郎氏の受賞に関して以下のように語った。

 

「豊田喜一郎氏は、自動車産業への重要な貢献の数々に証明されているように、歴史上の限られた人しか持ち合わせていない先見性とイノベーションを具現化した人物です。2018年の自動車殿堂に喜一郎氏を選ぶことができて嬉しく思います」。

 

 

また現在、トヨタの社長を務める豊田章男氏は、豊田喜一郎氏の殿堂入りについて次のようにコメントしている。

 

「豊田喜一郎は、1920年代、米国の街中を多くの車が走る光景に大きな影響を受け、『国産車をつくり、日本に自動車産業を興す』という創業の志のきっかけにもなりました。喜一郎にとって米国は特別な国だったに違いありません。

 

今回、その米国で自動車殿堂入りを果たしたことは、トヨタの継承者として、孫として、大変嬉しく、誇らしく思います。

 

自動車業界は今、100年に一度の大変革期を迎えています。過去の成功体験にとらわれず、自動織機から自動車へのモデルチェンジに挑んだ喜一郎の殿堂入りは、変革期のさなかにある私たちに向けた『たとえすぐには報われなくても未来のモビリティ社会のために闘ってほしい』という喜一郎からのエールであるようにも感じています。

 

米国自動車殿堂の皆さま、私の祖父を、私たちの創業者を殿堂に選出くださり、本当にありがとうございます」。

 

 

[豊田喜一郎氏の主な歩み]

 

・1894年、自動織機の発明家である豊田佐吉の長男として誕生。東京帝国大学を卒業後、父が設立した豊田紡織株式会社に入社し、1926年には新たに設立した株式会社豊田自動織機製作所の常務取締役に就任した。

 

・1921年と1929年の米欧視察を通じて自動車社会に触れ、日本でも自動車の到来を予見し、国産自動車づくりへの挑戦を決意。1933年に豊田自動織機製作所に自動車部を設置し、翌年には自動車事業への進出を正式決定し、エンジンの試作を完成した。

 

・1935年には初の試作車「A1型乗用車」を完成したほか、「G1型トラック」を発表。翌年には「AA型乗用車」を生産開始し、その後1937年にトヨタ自動車工業株式会社を設立。豊田喜一郎は1941年から社長に就任したが、1950年には労働争議の責任を取って社長を辞任。1952年3月、社長への復帰が内定していたなか、57歳、逝去した。

詳細な喜一郎氏の年譜:http://www.tcmit.org/reading/history/kiitiro.html

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。