ヤマト運輸は、4月24日、ディー・エヌ・エーと共同で進めている次世代物流サービスのプロジェクト「ロボネコヤマト」の一環として、神奈川県藤沢市内の一部地域において自動運転車両を用いた配送の実証実験を行った。

2017年4月から約1年間進めている「ロボネコヤマト」は、車内に保管ボックスを設置した専用EV（電気自動車）車両を使用し、AIによる配送ルートの最適化を行うことで、荷物を届ける時間帯を10分刻みで指定できる次世代物流サービスとして開発しているもの。

ドライバーは荷物の発送・受け取りに関与せず、利用者自身が荷物を車両から取り出すサービス設計で、実際の運用時には自動運転車両を使用することも視野に入っている。

これまでの実証実験では、専任ドライバーによる有人運転を実施してきたが、今回は車両の走行を実際に自動運転化した際の改善点の洗い出しを目的とし、協力企業のアイサンテクノロジーが所有する自動運転車を使用。

実験は、まず約6kmの藤沢市内公道においてドライバーが着座した状態での自動運転走行を実施。

また、Fujisawa SST協議会(※)の協力のもと、封鎖した公道上をドライバーレスの状態（助手席にスタッフが着座）での自動運転走行も行った。

加えて、自動運転車両を用いた実証実験の一部において日本信号の協力のもと、携帯電話網を用いて信号情報を自動運転車両へ送信する、日本初の技術実証も実施。

今回の実証実験により、ヤマト運輸はじめ関係各所が目指す新たな物流サービスの実現が、どう進むのかが注目されるところだ。