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2023年7月3日【エネルギー】

東大、走行中給電可能な走行レーンを民間初設置

坂上 賢治

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東京大学大学院新領域創成科学研究科の藤本・清水研究室と三井不動産は7月3日、首都圏最大級の屋外ロボット開発検証拠点である「KOIL MOBILITY FIELD」にて、走行中給電用コイルを埋設した走行レーンを民間で初めて新設し、フィールド検証実験を開始すると発表した。

 

 

これにより東京大学と三井不動産は、日本初の電気自動車(EV)への走行中ワイヤレス給電の公道実証実験により近づくこととなった。

 

そのために三井不動産は、公民学連携で街づくりを推進している柏の葉スマートシティ「イノベーションキャンパス地区」内の135街区に同社が設けた「KOIL MOBILITY FIELD」で、このフィールド検証実験をサポートしていく。

 

 

ちなみに、この「KOIL MOBILITY FIELD」は2021年6月15日に、柏の葉スマートシティ「イノベーションキャンパス地区」内の135街区でオープンしたドローンや自動運転などのロボットの開発検証のために設けられた開発検証フィールドだ。

 

かつて首都圏エリアでは、長らく実証実験やロボット開発要請の相談が数多く寄せられてきたが、公道を利用する開発検証や実証実験は、行政などとの手続きに時間が掛かるため、スピード感を求めるベンチャー企業等のニーズに応えられないことが多かった。

 

 

またドローン実証の場合は、開発時に懸念される機体の暴走防止のために、全面をネットで覆った緩衝ネット付飛行場でのテスト環境が求められる。

 

 

そこで三井不動産は、都心からのアクセスも良い柏の葉スマートシティに開発検証フィールドを設けることで、多くの企業や大学等の研究開発者の利用に応えた。そうした経緯もあり、利用についても迅速で簡易な手続きで開発検証が行なえる。

 

これに併せて三井不動産は、「イノベーションキャンパス地区」内への企業の集積や研究機関の誘致を鋭意、進めている。

 

開発検証フィールドの施設構成は以下の通り

  • 「モビリティサーキット(全長400m、幅員7m)」…自動運転、走行中ワイヤレス給電、歩行支援ロボットなどのマイクロモビリティ開発。
  • 「ドローンフィールド(緩衝ネット付飛行テスト施設)」(23m×18m×高さ9m)…水素燃料電池ドローン、有人ドローンなどの開発。
  • 「草刈りフィールド(1,245㎡)」…ロボット草刈機の開発。
  • 「作業室(約30㎡/40フィートコンテナ1基)」…モニターや充電環境を備えたコントロールルーム。
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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。