参画3社(後述)は2月7日、熊谷組技術研究所屋外実験ヤードで、ローカル5G(第5世代移動通信)を利用した2台の建設機械の自動走行と4Kカメラによる映像伝送を使う実証実験を行った事を公表した。
参画したのは、熊谷組(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 櫻野 泰則)、京セラ(本社:京都府京都市、代表取締役社長 谷本 秀夫)、日本電気(NEC/本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼 CEO:森田 隆之)の3社。
同実証を行った契機は近年、調査・測量・設計・施工などの建設プロセスに於いてICTを活用する「i-Construction」に係る取り組みが大きく進んでいるため。
ただ、こうした無人化施工技術の高度化を行うには、建設機械(建機)への4Kカメラ搭載による映像の高品質化や、建機の傾きや振動等を検知するセンサによる情報確認と検証が必要となる。
しかしこれらを解決するには、高速で低遅延な伝送を可能とする無線通信システムが必要だ。そこで今参画3社は、様々な主体が個別ニーズに応じて構築可能なローカル5Gに注目。
屋外の実験ヤードを設けて、そこに構築したローカル5Gシステムを用いて2022年6月に実証実験を実施。屋外実験ヤード内での高い上り回線の伝送速度、低遅延性能を確認した結果を踏まえ、2台の建機の自動走行の実証実験を実施した。
今後は、実際の建設現場で技術検証など4Kカメラが搭載された建機の自動走行の高度化・実用化に向けて様々な実証実験を今後も行っていくとしている。