YYSystemを通じて部屋の案内をする様子
ホテル業界初採用で、接客の意思疎通を円滑に
アイシンは3月14日、自社が開発した音声認識システム「YYSystem(ワイワイシステム)」が、来たる3月18日から東急リゾーツ&ステイが運営する東急ステイ全店舗に順次導入されることを明らかにした。
この「YYSystem」は、声や音を可視化する独自のアルゴリズムをコアとして「意思疎通支援」を行うために開発されたアプリケーションを指す。
「YYSystem」は、22カ国の言語( 日本語、英語、イギリス英語、中国語、台湾語、ベトナム語、ポルトガル語、スペイン語、韓国語、ドイツ語、タイ語、フランス語、イタリア語、ウクライナ語、マレー語、ラオス語、トルコ語、フィリピン語、ネパール語、インドネシア語、ブラジルポルトガル語、ビルマ語 )でリアルタイムに文字起こしができる機能により、ホテルの利用者とスタッフがストレスなくタイムリーに意思疎通ができる。
同製品はこれまで、業務での生産性向上を目的とした音声データの収集・分析・知見蓄積に加え、聴覚障がい者のコミュニケーション支援として官公庁の窓口やスマートフォンアプリで活用されてきた。
そのなかで2023年4月からは、英語や中国語などのリアルタイム翻訳機能を開始しており、ユーザーからの要望に応えて、今や22カ国の言語に対応できるまでになった。
こうした製品の実力を踏まえ、その翻訳機能を活用し東急ステイに宿泊する外国人利用者とホテルスタッフとのコミュニケーション支援として先の2023年11月から「東急ステイ銀座」で試験運用を開始。フロントに設置したディスプレイに、話した言葉がリアルタイムで文字起こしされ、言語の壁を感じさせないやり取りができることが確認された。
また頻出フレーズや部屋タイプの画像の登録など、ホテルのフロントならではのニーズに合わせてカスタマイズができることも特徴のひとつだ。これらホテルの利用者とスタッフの双方に好評を得たことが、この度の全店舗導入へと繋がった。
その結果、デジタル技術を活用した新たな価値を生み出し、誰一人取り残さない持続可能な社会の構築に貢献することを目指すアイシンと、「Digital Fusionデジタルの力で、あらゆる境界を取り除く」を掲げる東急不動産ホールディングスグループの両社で互いの想い共感。
両社は、全ての人々が安心して自由にコミュニケーションがとれるより良い世の中を目指すとしている。またアイシンは、今回のホテル業界への初採用を機に「YYSystem」を通じて多様な人々へ価値提供を広げていく構えだ。
<関連>
・YYSystem公式サイト
https://www.yysystem.com
・AI Think 「音声をリアルタイムで文字化。聴覚障がい者や高齢者とのコミュニケーションを支援」
https://www.aisin.com/jp/aithink/innovation/blog/005501.html
・東急ステイ公式サイト
https://www.tokyustay.co.jp/