エンジン高効率化により、最大熱効率40%とし、CO2の削減に寄与
ダイハツ工業は3月2日、高効率低コスト新型1.2L 3気筒エンジン(=WA-VE/WA-VEXエンジン)が一般社団法人日本機械学会より「2022年度日本機械学会賞(技術)」を受賞したと発表した。
同賞は、機械工学・工業の発展を奨励する事を目的として1958年に設けられ、毎年優秀な技術功績と技術に贈られているもの。なお同賞のダイハツの受賞は、2020年度に新世代スプリット駆動CVTの開発で受賞して以来、2年振りとなる。
受賞概要は、高効率化とともに低コストを両立させるべく最低限の可変機構による高効率でコンパクトなエンジン開発にある。
主には、吸気バルブとバルブシートの開口部が最大になる形状とした高タンブルストレートポート(図1参照)の採用により、高速燃焼と耐ノック性を高め、燃焼室のコンパクト化を実現した。
また噴射した燃料を吸気気流に乗せてポート喉元に導入する形状としたデュアルポート&低ペネトレーション噴霧(図2参照)。
更にシリンダブロックに常時流水する第一通路とサーモスタットで流水切り替え出来る第二通路を内蔵した独自構造の2系統冷却(図3参照)により未燃損失の低減などが可能になった。
これらの施策により、エンジン車及びハイブリッド車のどちらに於いても高効率(ハイブリッド用は最大熱効率40パーセント)を実現。CO2の削減に寄与した。
受賞業績名
高効率低コスト新型1.2 L3気筒エンジン
受賞者
奥平 総一郎(オクダイラ ソウイチロウ)
頼實 浩一(ヨリザネ コウイチ)
堀川 英知(ホリカワ ヒデトモ)
武富 慎矢(タケドミ シンヤ)