NEXT MOBILITY

MENU

2017年12月18日【オピニオン】

ダイムラー、南アフリカで自動運転の実証実験を開始。五大陸で自律走行技術を磨く

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

独・ダイムラーAG傘下のメルセデス・ベンツは、先の9月にフランクフルト国際モーターショー(IAA)で披露した自動運転技術をさらに磨くため、現行のSクラスベースのテスト車両を、世界五大陸の複雑な交通環境下で走らせている。( 坂上 賢治 )

 

 

この同社による現フェーズ「Intelligent World Drive」によるテストドライブは2018年1月まで続く予定で、これにより目下最新鋭とされる自社開発システムの限界を洗い出す構えだ。

 

 

特に今回、実証実験を開始した南アフリカのケープタウンでは自律走行車に対する課題が数多いのだと同社では語っている。

 

 

というのは当地は該当の都市圏内に於いて、「路面状況がめまぐるしく変わること」、「郊外で、頻繁に車線が交差する道路環境であること」、これに加えて「野生生物が突然の出現すること」、「都市中心部では数え切れないほど多くの歩行者が通行していること」、そして農村部に於いては「交通標識や道路環境に関わらず、自由に横断しようとする歩行者の動き」など、自動化及び自律走行を目指す車両は、これら全ての環境変化に対応し誰もが納得できる対処方法を学ばねばならないからだ。

 

 

併せて実証実験に望む対象車両は、当地での実験のみならなず五大陸それぞれの国固有の道路標識を実際走行下で検出・収集するべくヒアのデジタル地図情報を検証し、ダイムラー独自の照明システムなどのプロトタイプ装備のテストなども検証していく。

 

 

ちなみに当地、南アフリカの都市ケープタウンでは、市街地であろうと郊外であろうと、道路上には多くの歩行者が存在する。

 

 

また当地の歩行者は、しばしば車線を横断するという予期せず行動を見せるだけでなく、密集したダウンタウンでの道路は、地域の生活環境の場としての側面を持っている。従って自律走行を目指す実証車両にとって、当地の対処は他の地域にない程、精密な仕事が要求される。

 

 

実際、当地で発生する交通事故は多く、例えば2016年には約5,410人の歩行者が道路上の交通事故で死亡している。しかもこの数値は道路交通死亡者の38%を占めているのだ。

 

 

こうした当地の生活者の道路上での行動を踏まえて自動運転を行うことは、車載センサーにとって高度な認識レベルを求められることを意味し、自律走行システムにも当地特有の課題が浮き上がってくる。

 

 

カメラやレーダーシステムは、通行人を素早く的確に検出し、その動きを正確に解釈して、車両の動きを数ミリ秒単位で対応させることが要求されるからだ。( MOTOR CARS  より転載 )

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。