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2022年9月7日【その他】

川崎重工、VRを使うヘリコプターの疑似運行訓練を開始

NEXT MOBILITY編集部

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川崎重工業は9月7日、ヘリコプターの安全運航に寄与する、VRシミュレータを用いた国内初の「CRM(※1)訓練サービス」を開始したと発表した。

川崎重工・ロゴ

CRM訓練は、操縦士のみではなく、地上員や搭乗員など運航に関わる様々な立場の人を対象とすることで、チームコミュニケーションや状況判断、意思決定能力の向上を目的に、より安全な運航を目指すもの。全国の消防防災航空隊では、ヘリコプターのさらなる安全運航を目的として、今年度から年1回のCRM訓練が義務化された。

 

川崎重工は今回、VRの空間共有技術を活用し、効果的なCRM訓練を実機訓練よりも低コストで提供できる訓練装置を開発。地上員や搭乗員までを対象とするCRM訓練の提供は国内初の試みとなると云う。なおサービスは、開始後も機能やシステムを定期的にアップグレードされ、幅広いユーザーへの対応が図られるとのこと。

 

<CRM訓練の流れ>

1.通報が入る。
2.飛行前のブリーフィングをし、現場に向かう。
3.現場にて、要救助者を捜索・救助する。
4.要救助者を病院へ送り届けたり、地上の救急隊へ引き継ぐ。
5.デブリーフィングを行う。

 

 

 

[CRM訓練サービスの主な特長]

 

・全訓練者(操縦士、副操縦士、搭乗員)が同じVR空間の共有によって、より臨場感のある訓練の実現。
・川崎重工のノウハウを活かした操縦装置と機体模擬プログラムによる実機に近い操縦性。
・現実では訓練が難しい悪天候や夜間飛行、故障模擬をシナリオ化。
・訓練後、各訓練者の視界録画映像および音声による振り返り。

 

 

※1:Crew Resource Managementの略称。航空分野で開発された概念で、安全な運航のために利用可能な全てのリソース(人的資源や情報など)を有効活用するという考え方。
※2:ヘリコプターが着陸できない山岳地域や水難救助活動の際、空中停止した状態で、機体に装備しているホイスト(ウインチの一種)先端にフックのついたワイヤーを伸長し、救助員や救助用担架を降下させ救助すること。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。