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2022年11月16日【ソフトウェア】

チューリング、完全自動運転車を目指し走行データベース構築

坂上 賢治

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チューリング(TURING/所在地:千葉県柏市、代表取締役:山本一成)は11月16日、自動運転車の開発・研究にあたりデータ取得チームを組織して大規模走行データセットの構築に着手した。( 坂上 賢治 )

 

このチューリングは、完全⾃動運転EVの生産メーカーを⽬指すスタートアップ企業。将棋AI「Ponanza」の開発者で名古屋⼤学特任准教授も務める⼭本⼀成氏と、カーネギーメロン⼤学で自動運転を研究しPh.D.を取得した⻘⽊俊介氏が2021年に共同設⽴した。

 

 

同社はAI深層学習技術を⽤いて、限定領域に留まらない⾃動運転社会の実現をミッションとしており、来たる2025年に自動運転機能付き車両の販売を開始予定としている。

 

上記の車両開発過程に於いて、同社は2022年4月〜10月のフェーズ1で500時間分の走行データの試験取得を完了しているが、今後は2022年12月から開始するフェーズ2として、同社が2023年末までを目標に国内最大規模と謳う50,000時間分の走行データベース構築を目指す。

 

この機械学習のために必要不可欠な画像データ・走行データを大量に取得する事で、AI技術による安全な完全自動運転システムの実現を目指す構えだ。

 

それだけの膨大な走行データベースを構築していく同社の背景には、チューリングが人間の頭脳に近いAI自動運転システムの実現を目指しているため。それゆえ大量の画像データ・走行データを必要としている。

 

そこで同社ではデータ取得のため、自社開発の収集キットを搭載した車両に乗車するデータ取得チームを結成して公道上での走行データの取得を開始。

 

構築したデータベースは車両からの画像データ・車両に関するデータを含み、ペタバイトスケールのデータベースになるという。

 

同社では「走行データは広範囲の道路に対して様々な角度・気候条件のもと取得を行い、より実用性・安全性の高い自動運転システムの構築を実現します」と話している。

 

会社概要

社名:TURING株式会社(読み:チューリング、英語表記:TURING Inc.)
代表者:代表取締役 ⼭本⼀成
設⽴:2021年8⽉
資本⾦:3,000万円(2022年9⽉末現在)
本社:千葉県柏市若柴226番地44中央141街区1
URL:https://www.turing-motors.com
YouTube:https://www.youtube.com/c/turingmotors

 

沿⾰
2021.08 TURING株式会社 設⽴
2021.12 Deep Learningを軸にした⾃動運転システムを構築
2022.04 千葉県・柏の葉へ本社移転
2022.07 シードラウンドで10億円資⾦調達実施
2022.08 千葉県・柏市にて公道⾛⾏実証実験実施
2022.09 NEDO事業「SBIR推進プログラム」に採択
2022.10 国内初のAI自動運転による北海道一周長距離走行実施
2022.11 法人向け試乗会開始

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。