メルセデス・ベンツ540Kが、第72回ペブルビーチ・コンクール・デレガンスでベスト・オブ・ショーに選出。今年の慈善寄付は268万ドル超

第72回目を迎えたモントレー・カー・ウィークのフィナーレ、〝2023ペブルビーチ・コンクール・デレガンス〟は8月21日（ケンタッキー州ルイビル／ペブルビーチ・ゴルフ・リンクス）、今年のベスト・オブ・ショー（最高賞）に1937年製メルセデス・ベンツ540Kスペシャルロードスターを選出した。

当該車は、アフガニスタンのモハマド・ザヒル・シャー国王が最初に所有していた戦前のメルセデス・ベンツ・ロードスターで、世界で僅か3台しか残っていない同仕様車のうちの1台という。

今年は世界18 か国、全米からは30州から216台の車が、ペブルビーチ・コンクール ・デレガンスに集結。そこからベスト・オブ・ショーの栄誉に輝いたのはパターソン・コレクションのジム・パターソン氏が贈呈した1937年製の540Kスペシャル ロードスターとなった。

ちなみに1950年に創設された同コンクールは、今年の慈善活動として268万ドルを集め、これまでの累計寄付総額は3,700万ドルとなっている。

コンクール会長のサンドラ・バトン氏は、「この540K は、力強さと伸びやかなボディライン、それらのスタイリングのバランス等で均整が取れており、その辿ってきた歴史も実にユニークです。

またジム（ジム・パターソン氏）と、この車について会話を交わした際、同車のレストアに費やした天文学的な累積時間の膨大さのみならず、レストアへの取り組み姿勢に感銘を受けました。

このメルセデス・ベンツは、どの部分を取っても美しく、これまでにクルマが辿った足跡と歴史に裏打ちされた様々なエピソードにも改めて敬意を表するものです」と述べた。

なお、過去からのペブルビーチに於ける〝ベスト・オブ・ショー獲得〟にまつわる一連の争奪戦は、長きに亘って〝ブガッティ〟と〝メルセデス・ベンツ〟が最多勝利数で並んでいたが、今回の栄冠でメルセデス・ベンツは通算10勝目となり、目下のところ首位に立っている。

そんな今年の受賞の栄誉についてジム・パターソン氏は、「毎年、訪れるケンタッキー州の当イベントでは、参画するダービーで勝利し続けることを目指しています。実は、私はこれまでに同コンクールで２度優勝していますので、今回の勝利は私にとって通算で三冠を獲得したことになりますね」と述べた。

結果、今年のベスト オブ ショーの有力候補には、アウリガ・コレクションの1930年製メルセデス・ベンツ710SSスペシャルロードスター。グレゴール・フィスケン氏が手がけた1932年製アルファ・ロメオ8C2300コルト・フィゴーニ・カブリオレ。ピーター・マリン・オートモーティブが所有する1939年製デラヘイ165フィゴーニ・エ・ファラスキ・カブリオレなどが登場した。

先の通りペブルビーチ・コンクールは、今年、慈善活動の成果として268万ドル以上を集め、現在までのイベントに係る慈善寄付総額は3,700万ドル以上となっている。

コンクールの主要な慈善パートナーを務めるペブルビーチ カンパニー財団を通じて、これらの資金は90以上の地元慈善団体に利益をもたらし、モントレー郡の年間10,000人以上の子供たちの生活に影響を与える。

最後に、次回の第73回ペブルビーチ・コンクール・デレガンスは2024年8月18日 (日)からに開催され、パッカードとマセラティ、イタリアのコーチビルダー、ピエトロ・フルアなど出展車を迎える。その他の詳細は初秋の頃に発表される予定となっている。