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2022年8月29日【エンタメ】

トヨタ、メガウェブ跡地にアルバルク東京のホームアリーナ

松下次男

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トヨタ自動車・トヨタ不動産・トヨタアルバルク東京、お台場・青海地区に次世代アリーナ

 

トヨタ自動車、トヨタ不動産、トヨタアルバルク東京の3社は8月29日、東京都内で記者会見を開き、お台場・青海地区(東京都江東区)のショールーム施設メガウェブ跡地に、次世代アリーナを建設すると発表した。開業は2025年秋を予定。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

 

次世代アリーナはバスケットボールのBリーグ1部に所属するアルバルク東京がホームアリーナとして利用するほか、多くの室内競技や観戦・利用者、地域住民に開かれた施設として広く開放する。

 

また、トヨタが関わる施設ということもあり、次世代モビリティを積極的に活用。アリーナまでの移動や店舗に、モビリティがそのままショップに早変わりするトヨタの自動運転シャトルEV(電気自動車)「e-パレット」などを展開する構想を掲げる。

 

 

記者会見した早川茂トヨタ自動車副会長はトヨタとスポーツの関わりについて創業者の「豊田喜一郎の時代に、陸上部を創設したのが始まり」と長い歴史を紹介するとともに、スポーツの持つ「挑戦する」姿勢がトヨタの企業活動に通じると強調した。

 

トヨタ自動車の豊田章男社長も「今までスポーツに何度も助けられてきた。社長となって13年、平穏無事と思えるときは一度も訪れず、そんな中で元気づけてくれたのがアスリートたち」とメッセージを寄せる。

 

 

次世代スポーツ・未来型モビリティ・持続型ライフスタイルを掲げ2025年秋開業

 

そして、アリーナの計画に2つの想いを込めたという。一つが「スポーツ/アスリートへの感謝」、そしてもう一つが「可能性へ挑戦する人をサポートし続けたい」という想いだ。

 

メガウェブ跡地に建設する新アリーナはトヨタ自動車が土地、トヨタ不動産が建物をそれぞれ所有し、運営をトヨタアルバルク東京が行う。敷地は、約2万7千平方メートルの広さ。収容人員は約1万人で、国際大会が開催できる世界水準の規模という。 

 

 

新アリーナは、「TOKYO A-ARENA(トウキョウエーアリーナ)プロジェクト」の名称で展開し、コンセプトは「可能性をかけていこう」。

 

施設はアリーナ本体のほか、サブアリーナ、アルバルク東京のクラブハウスなどを配備。合わせて、建物の屋上にファミリーパーク、スポーツパークなどを配置し、来場者、地域住民に施設を開放する。

 

 

運営母体となるトヨタアルバルク東京の林邦彦社長は、施設を「もっと観たくなる、やりたくなる」次世代スポーツエクスペリエンス、「もっと便利になる、楽しくなる」未来型モビリティサービス、「もっとつながる、変わり続ける」持続型ライフスタイルデザインの発想で展開したいと話す。

 

次世代モビリティとも融合させ、バレーや卓球など幅広い室内競技にも提供

 

モビリティの楽しみでは、アルバルク東京のグッズショップや未来型フードトラックなど、様々なサービスを提供するモビリティを会場内外に登場させることなどを構想する。

 

さらに、地域や周辺施設とも連携し、モビリティを活用しながら、臨海副都心の活性化、街づくりにも貢献したいとした。

 

 

また、前身のメガウェブでは、トヨタ車の展示、試乗のほか、主要な新車発表の会場としても使われてきた。これに対し、早川副会長は新アリーナでは試乗は難しいとしながらも、「新車発表や車両展示については新たな形で検討したい」と述べ、継続の意向を示した。

 

当日の発表会では、トヨタ所属の川合俊一ビーチバレーボール部ゼネラルマネジャー、パラ陸上競技短距離の佐藤圭太氏、三好南穂女子バスケットボール部アンテロープス・サポートコーチ、それにアルバルク東京所属の田中大貴氏が登壇。

 

 

それぞれバーレーボールや女子バスケットなどの大会も「是非、新アリーナで」と実施を要請するなど、世界水準の会場にかける思いをトークショーで語った。
 これに対し、林社長は「こちらからもお願いするところだった」と述べ、アリーナの多様な活用を検討していることを表明。ビジネスシーンでの活用可能性なども考えられると追加した。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。