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2023年9月21日【イベント】

自工会、ジャパンモビリティショー開催に向け、結束を表明

松下次男

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自動車産業の発展のため、事業活動でも垣根を越えて協業が不可欠

 

日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車会長)は9月21日、オンラインで理事会後の記者会見を開き、約1か月後に迫ったジャパンモビリティショー開催に向け各社のトップを先導に「全力で盛り上げていきたい」と表明した。会期中、100万人以上の来場者を目指すとも述べた。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

記者会見には片山正則いすゞ自動車会長、鈴木俊宏スズキ社長、佐藤恒治トヨタ自動車社長、内田誠日産自動車社長、三部敏宏ホンダ社長、日髙祥博ヤマハ発動機社長、永塚誠一氏(自工会)の各副会長が同席した。

 

ジャパンモビリティショーは10月26日から11月5日まで、東京ビッグサイト(東京都江東区)を中心に開催する。2022年開催予定だった東京モーターショーはコロナ禍で中止となったため、今回の開催は4年ぶり。

 

東京モーターショーからジャパンモビリティショーへと衣替えした狙いについて豊田会長は「東京モーターショー改革をさらに進化させる」ことだとアピールした。

 

世界的にモーターショーの来場者は減り続けており、東京モーターショーも例外ではなかった。

 

このため、前回開催の2019年東京モーターショーでもCASE革命により「100年に一度」と言われる大変革期に突入する中、「次の100年もクルマはモビリティ社会の主役でいられるのか、突きつけられた命題であった」と受け止め、豊田会長は「人が集まるモーターショーにチャレンジしよう」ということを掲げ、改革に取り組んだ。

 

 

ショーには過去最多の400社以上(前回は192社)が参加する見込み

 

そこで経済界協議会と連携し、日本の最新技術や未来が体感できる「フューチャー エクスポ」、eモータースポーツ大会など、面白いと思う企画のすべてゴーサインを出したという。その結果、130万人(2017年は77万人)の来場者を達成した。

 

その後、コロナ禍という未曽有の危機に直面し、移動が制限されるなど、新たな生活シーが求められるようになった一方で、オンラインミーティングやフードデリバリーなど、つながるための新しい技術・サービスも進化した。

 

そこでコロナ危機を乗り越えた今、豊田会長は「東京モーターショー改革」をさらに一歩、前に進めるという決意を込め、今年から「ジャパンモビリティショー」へと進化させると訴え、「クルマからモビリティへ」「東京からジャパンへ」と内容を衣替えし、「日本発」の未来を世界に発信すると表明した。

 

今回のジャパンモビリティショーには過去最多の400社以上(前回は192社)が参加し、スタートアップ企業と既存の企業のマッチングなど、新しいビジネス機会を提供する。モビリティが実現する未来や街を体感できる「東京フューチャーツアー」や水素エネルギーを使ったエンタメイベントなどの企画も目白押しだ。

 

ビッグモーターの問題では健全な市場環境を築くため業界一丸で取り組む

 

豊田会長はこのような新生ジャパンモビリティショーについて「乗りたい未来を、探しにいこう!」をというテーマのもとに、会場に足を運び、楽しんでほしいと呼びかけた。

 

ジャパンモビリティショー開催に向けた準備状況については、内田副会長から「順調に進んでいる」と述べたあと、主催者プログラムの取り組みなどを紹介した。

 

事業領域では、日野自動車がトヨタ自動車などが出資する商用車の技術開発会社「CJPT(コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ)」に復帰することを理事会で了承されたと豊田会長が明らかにした。

 

日野はエンジン性能試験の不正問題発覚からCJPTを8月に除名されていた。復帰は10月の見通し。

 

片山副会長はカーボンニュートラル対応や運転者の労働時間が制約される2024年問題などからも国内の「商用車4社の協調領域が拡大し、重要性が増している」と話した。

 

また、ビッグモーターによる保険金の不正請求問題について三部副会長は「業界全体の信頼を失墜かねない重大な問題と捉えている」としたうえで、「健全な市場環境を築き、持続可能な社会を実現するため、業界一丸となって取り組みたい」と述べた。

 

電動化に関する国際競争力強化では、第一義的に「お客様に選んでいただけるもっと良いクルマを作る」こととしたうえで、協調領域拡大の重要性と佐藤副会長は訴えた。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。