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2023年12月19日【イベント】

日産アリア、3万キロ以上を走破して南極点に到達

坂上 賢治

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日産自動車は12月18日、冒険家のクリスとジュリーのラムジー夫妻が運転する「日産アリア」が、北極から南極まで(Pole to Pole)をEVで走破する世界初のチャレンジに成功。ゴールの南極点に到達したと発表した。

 

この挑戦は、およそ10か月前に北磁極から開始。その後、北アメリカ・中央アメリカ・南アメリカを経た30,000km以上走行して地球上で最も人里離れた南極大陸の南極点に到達した。このような遠征を完走したのはEVという枠組みを超えて、自動車としても初めての記録となった。

 

完走した「アリア e-4ORCE」は、標準仕様のパワートレインとバッテリーを搭載しており、これに極地移動のスペシャリストと謳われるアークティック・トラック社の手でBFグッドリッチ製の39インチタイヤを装着している。

 

 

今回、アリア e-4ORCEのステアリングを握ったラムゼイ夫妻は、2017年に1万キロを走破するモンゴル・ラリーに「日産リーフ」で参戦してEVとしての初完走を果たした。

 

その後、北極から南極までをEVで走行するPole to Poleプロジェクトの構想を温め始め、志を同じくするパートナーからの協力を得て、今遠征を実現させた。

 

今回の挑戦についてクリス・ラムゼイ氏は、「今、自分が南極点にいることが信じられません。この遠征は何年もかけて計画してきたのですが、成功した実感がまだありません。

 

想像以上に厳しかったことは確かですが、EVの素晴らしい性能には常に全幅の信頼を寄せてきましたし、私たちの日産アリアなら、どんな厳しい状況にも立ち向かっていけると信じていました。

 

このPole to Poleのチャレンジが世界中の人に届き、日常生活でEVを使うための後押しができたなら、本当に嬉しく思います」と述べた。

 

 

一方でジュリー・ラムゼイ氏は、「素晴らしい旅になりました。新しく出会った友人にも、私たちが受けたサポートにも感謝しています。

 

Pole to Poleの遠征は当初、クリスと私の二人だけでスタートしましたが、今では何千人もの親切で前向きな人々に支えられる探索チームとなりました。

 

これらのサポーターは、一人ひとりが世の中に変化を起こして、EVのワクワクを分け合いたいと考えているのです」と話している。

 

最後に日産の常務執行役員でグローバルマーケティング、ブランド、マーチャンダイジングを担当するアリソン・ウィザースプーン氏は、「日産を代表して、Pole to Poleの完走にお祝いを申し上げます。

 

チームのチャレンジ精神とEVの限界に挑む情熱的な姿に感服しています。この遠征は、日産にとっても記念すべきマイルストーンとなりました。

 

日産の革新的な技術は、職場への通勤であっても、南極への旅であっても、お客さまに大きなワクワクをお届けするということを示してくれたのです」と結んでいる。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。