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2022年3月15日【アフター市場】

アウディ、2022年のカスタマーレーシング体制を発表

NEXT MOBILITY編集部

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アウディは3月15日、2022年のカスタマーレーシング体制を発表した。

 

Audi Sportのファクトリーモータースポーツ活動は、2022年より新たに新型の電動車を用いたダカールラリープログラムを開始している。今年1月に行われたダカール・ラリーに参戦した3台のAudi RS Q e-tronは、24,000kmに及ぶ世界で最も過酷なオフロードラリーを走破した初の電動車となった。

 

そして3月に行われたFIA世界ラリーレイド選手権の第2ラウンド、アブダビデザートチャレンジでは、初優勝を達成。電動パワートレインと高電圧バッテリーを組み合わせたAudi RS Q e-tronは、気温は日陰でも40度を越え、路面は柔らかな砂地で走行抵抗が大きく、冷却システムにも高負荷の砂漠のラリーを制した世界初の電動車となった。

 

2021年シーズンのカスタマーレーシング活動としては、世界中の顧客へAudi R8 LMS GT2、GT3、そしてGT4の3バージョンとAudi RS 3 LMS TCRツーリングカーの販売およびサービスを提供し、国内外のさまざまなカテゴリーで合計62個のタイトルを獲得した。2022年シーズンは、1月のドバイ24時間レースでGT3スポーツカーのAudi R8 LMSが1-2フィニッシュを収め、幸先の良いスタートを切った。

 

今年度2022年、アウディ ジャパンはAudi Sport customer racingプログラムにより、SUPER GT GT300クラスにAudi R8 LMSで参戦する1チーム1台、スーパー耐久シリーズST-ZクラスにAudi R8 LMS GT4で参戦する2チーム2台、TCRジャパンシリーズに Audi RS 3 LMSで参戦する2チーム2台、の合計5チーム5台のカスタマーチームをサポートする。

 

また、Audi driving experienceプログラムの一環として、アウディオーナーが実際のレースへの参戦権が得られるRace experienceをはじめ、女性ドライバー専用の運転トレーニングプログラムAudi women‘s driving experienceなど、数々のプログラムをさらに充実させていく。こうしたAudi Sportの様々な活動、RSモデルを通じて、アウディならびにAudi Sportの認知の向上、イメージの強化を図っていくとしている。

SUPER GT(GT300:GT3)
昨シーズン、GT500やスーパーフォーミュラで活躍してきたチームルマンとSUPER GT GT500クラスで 3度のタイトルを奪取、そしてフォーミュラ・ニッポン選手権では 27勝、4度のタイトルを獲得し、歴代1位の記録を誇る本山 哲選手とのジョイントプロジェクトTeam LeMans with MOTOYAMA Racingが、Audi R8 LMSを擁しSUPER GT GT300クラスへの参戦を開始した。

 

今シーズンはAudi R8 LMSに、新たに昨年欧州で実戦投入が始まった改良バージョン、エボリューションIIのパーツを組み込み、空力、エンジン特性、エアコン、トラクションコントロールなどのアップデイトが図られている。またチーム名を、昨年以上に積極的な立場でエンジニアリングを含めたチーム運営に携わっていく本山 哲選手の名前を前面に押し出すかたちで、「MOTOYAMA Racing with Team LeMans」へと変更。ドライバーラインアップは昨年同様、Aドライバーは本山 哲選手、Bドライバーはフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップなどでも活躍する片山 義章選手が努める。マシンのカラーリングは鮮やかなブルーを基調としたもので、引き続きヨコハマタイヤを採用している。

 

スーパー耐久(ST-Z:GT4)
2017年からスーパー耐久シリーズに新設された ST-Zクラスは、GT3とTCRのあいだを埋めるGT4マシンによって争われる。Audi R8 LMS GT4は、市販車のAudi R8 Coupéと60%以上の構成部品を共有しており、速さはもちろん安全性、耐久性、整備性が高く、コストパフォーマンスに優れている。

 

今シーズンの ST-Zクラスには、3シーズン目を迎えるAudi Team AS Sportが、24時間レースを含むスーパー耐久シリーズを戦う。また昨年までSUPER GT GT300クラスで活躍していたAudi Team Hitotsuyamaが戦いの場を移し、スーパー耐久シリーズへの参戦を開始。両チーム共に、6月3〜5日に富士スピードウェイで開催されるスーパー耐久シリーズ2022第2戦「富士SUPER TEC 24時間」レースから参戦を予定している。

 

 

TCR ジャパン(TCR)
TCRシリーズは、4ドアまたは 5ドアで、2リッター以下のターボエンジンを搭載した前輪駆動車によるレース。欧州で2015年に創設されて以来、世界各地で人気を博しており、2022年は国内で6戦が予定されている。Audi RS 3 LMSを擁し参戦するのは、バースレーシングプロジェクト(BRP)と、TEAM MOTOYAMAの2チームの予定。BRPは、新型Audi RS 3 LMS Gen2を導入、参戦する。

 

 

■Audi Sport customer racing team 2022 参戦体制(敬称略)
SUPER GT(GT300:GT3)
#6 / MOTOYAMA Racing with Team LeMans / Team LeMans Audi R8 LMS
A:本山 哲、B: 片山 義章

 

スーパー耐久(ST-Z:GT4)
#505 / Audi Team AS Sport / RED SEED Audi R8 LMS GT4
A:加賀美 綾佑、B:田ヶ原 章蔵、C:木村 貴洋、D:西村 元希、E:藤原 能成

 

#21 / Audi Team Hitotsuyama / Hitotsuyama Audi R8 LMS
TBN

 

TCR ジャパン(TCR)
#17 / バースレーシングプロジェクト【BRP】/ BRP Audi Mie RS 3 LMS Gen2
鈴木 建自

 

#24 / TEAM MOTOYAMA / Audi RS 3 LMS SEQ
滝川 聡

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。