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2019年2月7日【アフター市場】

損保協会、自動車盗難対策での減少成果を主張

NEXT MOBILITY編集部

 

 

警察庁が2月7日に発表した、2018年の自動車盗難認知件数(暫定値)によると、自動車盗難認知件数は、データのある1954年以降、1959年以来59年ぶりに年間1万件を下回り、8,628件となった。

 

この結果を受けて、日本損害保険協会は同日、「自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム(官民合同PT)」が、長年にわたり自動車盗難の対策および減少に向けて精力的に取り組んできた成果であるとの主張を協会ホームページで展開、その取組への自信を表した。

日本損害保険協会・ロゴ

日本損害保険協会は、警察庁をはじめとする関係省庁および民間の関連団体などとともに2001年に官民合同PTを設置し、民間側事務局(官側事務局は警察庁)として、自動車盗難および盗難自動車の不正輸出防止について総合的な対策を検討する官民合同PTにおいて、自動車盗難防止キャンペーンなどを主導。

 

ますます巧妙かつ高度化している自動車盗難に対して、引き続き、警察庁などの各メンバーと連携し、自動車盗難防止の取組みを推進していくとしている。

 

 

 

 

[自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム]

 

プロジェクトチームは、2001年7月の政府による「国際組織犯罪等対策推進本部」設置の決定に基づき、日本損害保険協会が、対策推進本部に対して官民合同の対策チームの設置等を要望した結果、急増する自動車盗難を防止するための総合的な対策を検討するために、2001年9月に設置された組織で、以下の4省庁19民間団体を構成メンバーとしている。

 

<官側>

 

警察庁(官側事務局)、財務省、経済産業省、国土交通省

 

<民間側>

 

一般社団法人日本損害保険協会(民間側事務局)、一般社団法人日本自動車工業会、全国共済農業協同組合連合会、一般社団法人全国警備業協会、公益財団法人全国防犯協会連合会、一般社団法人全国レンタカー協会、一般社団法人全日検、一般社団法人全日本駐車協会、一般社団法人日本貨物検数協会、日本自動車車体整備協同組合連合会、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会、一般社団法人日本自動車販売協会連合会、日本自動車輸入組合、一般社団法人日本自動車連盟、日本中古車輸出業協同組合、一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会、公益社団法人日本防犯設備協会、一般社団法人日本損害保険代理業協会、一般社団法人日本オートオークション協議会

 

 

[官民合同PTにおける日本損害保険協会の取り組み]

 

官民合同PTでは、「自動車盗難等防止行動計画」(2002年1月策定。以下、「行動計画」)に基づき、「自動車盗難防止」「自動車盗難事件に対する取締り」「盗難自動車の不正輸出防止」「海外における盗難自動車の被害回復支援」の4つの対策を推進してきた。

 

行動計画の策定にあたり、日本損害保険協会から数値目標を掲げることを提案した結果、「1~2年で増勢傾向に歯止めをかけ、その後減少を図ることをその目標としている」と記載され、内外に盗難件数の減少を目指す姿勢が示された。

 

また、自動車盗難等の防止活動を全国で推進するため、都道府県ごとに「自動車盗難等防止協議会」を設置することとなり、2001年11月の三重県を手始めに、2004年までに全都道府県に同協議会を設置。

 

日本損害保険協会は、各地の支部が協議会事務局を担うなど、自動車盗難対策の中心となり活動を推進している。

 

 

[官民合同PTによる行動計画]

 

行動計画に基づき2017年1月以降に実施している主な取り組みは以下の通り。

 

<自動車盗難防止対策>

 

■盗難防止性能の高い自動車の普及

 

自動車製造者に対し警察から自動車窃盗の手口実態等の情報を提供し、盗難防止性能の高い自動車の開発を図るよう働き掛けるとともに、広報啓発によりユーザーによる盗難防止性能の高い自動車の選好を促している。

 

■イモビライザー等盗難防止装置の普及促進

 

自動車製造者に対し、盗難多発車種等を始めとしてイモビライザー装着車種の拡大等引き続きイモビライザーの普及の促進を呼び掛けるとともに、イモビライザー等盗難防止装置の有効性を、自動車盗難に係る統計データから検証した上で広報している。

 

<盗難自動車の不正輸出防止対策>

 

■盗難自動車の不正流通防止対策等の推進

 

自動車盗難対策に資する施策として、関係省庁と連携しつつ、自動車リサイクル制度における電子マニフェストの活用等、使用済自動車が適正に解体されたことを確認する取組の実効性向上等について検討。

 

また、盗難自動車を解体して部品として不正に輸出するなど、不法行為の温床となっている違法な解体ヤードを確認、その実態を把握するため、行政庁が自動車リサイクル法及び廃棄物処理法に基づく立入検査権限を積極的に行使していくことが重要であるとし、行政庁と警察の連携について、検討している。

 

 

 

 

[第18次自動車盗難防止キャンペーン]

 

官民合同PTでは、自動車ユーザーに対して、自動車盗難への注意を呼びかけ、盗難防止対策ポイントを理解してもらい、「まず取り組む」という姿勢の必要性を訴求することを目的として、
昨年10月7日(日)~20 日(土)の期間に、第18次自動車盗難防止キャンペーンを実施。

 

キャンペーンでは、タレント・女優の久松郁実さんを起用し、盗難防止対策を紹介する動画を作成、YouTubeで公開。また、啓発ポスターの掲出およびチラシを配布した。

 

日本損害保険協会では、10月7日(トー・ナン)を「盗難防止の日」と定め、2003年から盗難被害の多い都道府県を中心に、各地の主要街頭で啓発活動を実施している。

 

昨年10月5日(金)には、キャンペーンの一環として自動車盗難多発地域を中心とした14 都府県17カ所において、チラシ等を配布し防犯意識の啓発を行っている。

■(自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム)STOP THE 自動車盗難:http://www.car-tounan-boushi.jp/

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松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。