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2020年10月20日【アフター市場】

コンチネンタル、ロボタクシーのタイヤコンセプトで技術賞を受賞

NEXT MOBILITY編集部

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コンチネンタルタイヤ・ジャパン(本社:神奈川県神奈川区、社長:ベルトルド・ヴォーフラム)は10月20日、欧州ゴムジャーナル(ERJ)が贈る「オートメーションへのジャーニー」賞の6つのカテゴリーの総合優勝者、および名誉あるタイヤ技術賞を受賞したことを発表した。
欧州ゴムジャーナルは英国を拠点とするこの業界誌で、未来の電動モビリティ・ソリューションであるコンチネンタルのタイヤコンセプト「Conti C.A.R.E.(コンチ・ケア)」を高く評価している。

 

 

「Conti C.A.R.E.」は、Connected:接続、Autonomous:自律、Reliable:信頼、Electrified:電化、の略。2019年のフランクフルトモーターショーで発表され、東京モーターショーでも展示された未来のモビリティのための技術ソリューション。タイヤの構造に組み込まれ、クラウドに接続されたセンサーから、タイヤトレッドの溝深さ、損傷の可能性、タイヤの温度、空気圧に関するデータを生成し、それらのデータを継続的に評価する。
クラウドへのコネクティビティーにより、特にフリートオペレーターにとって効率的なモビリティ管理が可能となる。 自動運転電気タクシーのフリートはその好例であり、未来のサスティナブル・モビリティ(持続可能な移動社会)の多くのコンセプトにおいて重要な役割を果たしている。

 

 

「Conti C.A.R.E.」で生成され、評価されたデータは、「ContiSense(コンチ・センス)」と名付けられた制御システムで、クラウドにリアルタイムで送信される。このデータを使って、IT ツール「ContiConnect Live (コンチ・コネクト・ライブ)」で車両管理者がモビリティの管理を効率的に行えるようにする。
同時に、コンチネンタルの「SilentWheel(サイレント・ホイール)」コンセプトで、ホイールリムが走行中に発生する振動を低減し、快適な乗り心地を提供する。

 

 

また、ホイールに組み込まれた遠心ポンプによってタイヤの空気圧を能動的に調整するというアイデアも評価された。車両が加速すると、ホイール内の遠心力がポンプに作用して圧縮空気を生成する。この耐圧技術により、タイヤの空気圧を常に理想的な範囲内に保ち、CO2排出量を持続的に削減することができる。余った圧縮空気は、一体型タンクに貯蔵されるが、増圧技術により、この圧縮空気は様々な運転状況に応じてタイヤ空気圧を即時に調整するために使用される。その結果、自動運転電気タクシーはタイヤの空気圧を上げることでより重い荷物を運んだり、ピーク時以外は貨物運搬車として機能したりすることが可能となった。

 

 

審査員は、コンチネンタルがイノベーション、IT、そしてひらめきのあるエンジニアリングをうまく融合させた点を高く評価した。また、このプロジェクトは、「自動車業界全体に大きな影響を与える技術水準で自動車メーカーの要求を先読みした積極的なアプローチ」を採用している点も評価されている。授賞式は9月中旬にバーチャルセレモニーで行われた。

 

 

コンチネンタル日本語公式WEBサイト:https://www.continental-tire.jp

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。