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2023年12月22日【企業・経営】

小糸、LiDAR製造販売の米セプトン子会社化で交渉開始

NEXT MOBILITY編集部

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小糸製作所は12月22日、21日開催の取締役会で、米国のナスダック市場に上場している自動車等用のLiDAR(※)の製造・販売会社「Cepton(セプトン)」(本社:米国カリフォルニア州)との間で、同社の子会社化に向けた株式取得に関する交渉を開始することを決議したと発表した。

 

なお、この件による来年3月期業績への影響は軽微であるとのこと。

 

セプトン子会社化の背景と理由

小糸とセプトンは、2018年より車載用LiDARの共同開発を開始。現在は、中距離用LiDARの開発・量産準備が完了し、長距離用に加え、短距離用LiDARの開発に取り組んでおり、乗用車から産機・建機・農機などの車載向け全てのニーズへの対応を図っているところだと云う。

 

また、セプトンの独自技術である「Micro Motion Technology(マイクロモーションテクノロジー)」技術によるLiDARは、摺動部が無く、高い耐久性が求められるインフラ領域での幅広いニーズにも対応できることから、移動体検知システム「ILLUMIERETM(イルミエル)」の開発・拡販など、シェア獲得に向けた取り組みも進めている。

 

以上のようにセプトン社との協業範囲が拡大する中、小糸は、セプトン社の子会社化により、セプトンの優れた技術力と自社グループの自動車照明器や交通システム事業等で培った技術・ノウハウのシナジーを追求。LiDAR事業に於けるQCDD(品質・価格・供給・開発)など、市場競争力の更なる強化を図っていくとしている。

 

※)LiDAR:Light detection and rangingの略で、レーザー光を照射し、その反射光を測定することで対象物までの距離を測定する技術、装置。

 

[セプトン概要]

– 名称:Cepton, Inc(セプトン・インク)
– 所在地:399 West Trimble Road, San Jose, CA, 95131(米国カリフォルニア州サンノゼ)
– 代表者の役職・氏名:CEO Jun Pei
– 事業内容:自動車・輸送インフラ等の各市場向けLiDARの製造・販売。
– 設立年月日:2016 年4月26日
– 上場会社と当該会社との間の関係:

・資本関係:小糸製作所は、セプトン社の普通株式1,962,474株および普通株式に転換可能な無議決権優先株式(CPS) 100,000株を保有している(議決権所有割合:約12.4%)。
・人的関係:小糸製作所の取締役1名と執行役員1名の計2名がセプトン社の取締役を務めている。
・取引関係:2018年5月より共同研究を実施している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。