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2019年8月30日【経済・社会】

マレリ、中国Highlyグループと戦略的提携

NEXT MOBILITY編集部

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大手自動車関連サプライヤーのマレリ(MARELLI)は、中国のShanghai Highly Group (上海海立集団股份/以下、Highly)と戦略的パートナーシップを締結した。

 

これ基づき、マレリはJohnson Controls-Hitachi Air Conditioning(JCH)と株式譲渡契約を締結し、HighlyとJCHの合弁会社であるShanghai Highly New Energy Technology(上海海立新能源技術/以下、HNET)の株式を取得することとなる。なお、同取引は2019年第3四半期中に完了する予定。

中国の上海に本社を置くHighlyは、家電製品、新エネルギー自動車、冷暖房機器の中核部品の研究開発と製造を行う企業で、コンプレッサー、モーター、自動車部品、駆動制御装置、冷暖房機器を5つの主力製品としている。

 

同社エアコン用コンプレッサーのシェアは、世界第3位。世界中に13の工場と14の研究開発および技術サービスセンターを有している。

 

また、2016年に設立されたHNETは、乗用車・商用車向け電動コンプレッサー(EDC)を生産。マレリは今回の協業により、電動自動車の空調ソリューションに不可欠なシステムであるEDC事業を強化する。

 

マレリは、HNETへの出資に加え、Highlyと、現在マレリが保有するコンプレッサーおよび空調事業を運営するための合弁会社を設立する覚書に合意。この覚書は取引に関する詳細協議を行うことを合意したもので、来年1月の最終合意調印を目指して、さらなる協議を続けていく。

 

 

戦略的パートナーシップ締結に際して、マレリCEOのベダ・ボルゼニウス氏は、次のようにコメントしている。

 

「本日の発表は、グローバルで多様化したティア1サプライヤーになるというマレリの目標達成に向け、さらに一歩前進したことを示すものです。

 

家庭用・業務用エアコンのコンプレッサーおよび新エネルギー自動車用EDCのリーディングメーカーであるHighlyと、イノベーションおよび優れたモノづくりで定評のあるマレリとの連携によって、中国のみならず世界的にも補完的な事業成長をもたらすことを確信しています。

 

このパートナーシップは、従業員にとって魅力的な新たなチャンスを提供するとともに、より大きな相乗効果の達成を通じて、お客様にさらに大きな価値を提供することを可能にします」。

 

 

また、Highly社長のZheng Jiandong氏は、次のようにコメントしている。

 

「MARELLI社との合弁会社を、車両用サーマルシステムの世界的トップサプライヤーに育てること。それがHighlyの持つビジョンです」。

 

 

 

■Highly(英語):http://www.highly.cc/en/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。