NEXT MOBILITY

MENU

2020年11月10日【テクノロジー】

パナソニック、業界最大電流ハイブリッドコンデンサを量産化

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

パナソニックは11月10日、車載ECU(Electronic Control Unit)[1]などに使用される大電流の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZUシリーズ、および大容量のZSUシリーズを製品化、2020年12月から量産を開始すると発表した。従来の大電流品ZSシリーズ(Φ10x12.5mm品、Φ10x16.5mm品)から1.4倍以上の大電流化を実現し、車載ECUの高機能化に伴う回路負荷電流の増加への対応、員数削減による車載ECUの小型化に貢献するとのことだ。

 

 

導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサは、導電性高分子と電解液を融合した電解質により低抵抗・高信頼性の特長を持ち、車載エンジンECU、BMS(Battery Management System)[2]などの制御回路から、48VシステムISG(Integrated Starter Generator)[3]、電動ポンプ、ラジエターファンなどのモーター駆動回路、ADAS用途(カメラ、センサー、制御回路等)に至るまで幅広く使用されている。
車の電動化や自動運転の進展により、車載ECUの高機能化が進み回路の負荷電流が増加するとともに、安全性・信頼性向上を目的とした冗長設計[4]がなされ、同一ECUへの2回路実装などで車載ECUの数も増加している。
実装スペースを確保するために基板の小型化設計が必要であり、コンデンサの大電流化や大容量化による使用員数の削減やコンデンサの小形化が求められている。このような要望に対応するため、パナソニックは高電導度な導電性高分子の形成技術とコンデンサ内部の低抵抗化技術により、業界最大電流の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZUシリーズを製品化した。

 

 

■「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ(ZUシリーズ)」の特長の詳細

 

1. 業界最大電流により回路の負荷電流増加への対応及び基板の省スペース化に貢献。
…パナソニック独自の導電性高分子の形成技術により電解質の高電導度化を図るとともに、低抵抗リード線の新規採用によりコンデンサ内部の低抵抗化を実現した。このことにより従来品ZSシリーズ比1.4倍以上の大電流化を実現し、コンデンサの多数個並列使いでの員数削減や、同一定格品でのサイズの小形化が可能となり、基板面積の削減やアプリの小型化に貢献する。

 

2. 従来の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサの大容量・高信頼性を継承。
…従来の導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZSシリーズの大容量・高信頼設計を適用し、従来品ZSシリーズ同等の大容量化を実現。

 

3.高温135℃保証により高温度環境にも対応
…従来品ZSシリーズと同等の125℃4,000h保証設計をベースに、各材料の耐熱信頼性を更に向上させることにより、135℃4,000h保証を実現。

 

 

■用途

〇モーター駆動回路での電流ノイズの低減と電圧安定化(DCリンク用コンデンサ)
・マイルドハイブリッド車の48VシステムISG
・xEV車に搭載されるモーター駆動アプリ(オイルポンプ、ウォーターポンプ、電動パワーステアリング、電動コンプレッサ等)
〇高出力DC/DC電源(入力フィルタ用コンデンサ、出力平滑用コンデンサ)

 

あわせて、業界最大容量(※2)導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ ZSUシリーズも製品化する。同製品は、高容量の陽極箔および陰極箔を採用することにより、従来品ZSシリーズ比1.2~1.8倍の大容量化を実現した。2020年12月から量産開始。
※2 2020年11月10日現在、同一サイズの導性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサとして(パナソニック調べ)

 

 

■用語

[1]車載ECU(Electronic Control Unit):車に搭載されるアプリケーションを電子制御するユニット
[2]BMS(Battery Management System):xEV車に搭載されているリチウムイオンバッテリーの充放電を制御するシステム
[3]48VシステムISG(Integrated Starter Generator):マイルドハイブリッド車に搭載されるスターターの機能を兼ね備えたジェネレーター。
[4]冗長設計:車の自動運転化の進展により安全設計化も導入されています。一方の回路が故障した場合でも、他回路で正常動作を継続できる設計。

 

 

■導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZUシリーズ:industrial.panasonic.com/jp/products-cap/polymer-capacitors/hybrid-aluminum/zu-high-temp-reflow?ad=press20201110

 

 

■導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサZSUシリーズ:industrial.panasonic.com/jp/products-cap/polymer-capacitors/hybrid-aluminum/zsu-high-temp-reflow?ad=press20201110

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。