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2021年5月31日【CASE】

ST、車載用の低端子間容量過渡電圧サプレッサを発表

NEXT MOBILITY編集部

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STマイクロエレクトロニクス(以下ST)は5月31日、車載用の低端子間容量デュアル過渡電圧サプレッサ(TVS)「ESDCAN03-2BM3Y」を発表した。同製品は、小型パッケージで提供され、CANおよびCAN-FDインタフェースの保護において優れた性能を実現するという。

 

 

ESDCAN03-2BM3Yは、小型サイズ(1.1 x 1.0mm)のため、ADAS(高度運転支援システム)や自動運転用制御装置、車載用ゲートウェイといった高密度の車載ECU(電子制御ユニット)の増加に伴う小型・高性能のプロテクション・デバイスへのニーズに対応する。SOT23-3LやSOT323-3Lパッケージで提供される従来製品と比較して、基板面積を75%以上削減できるとのことだ。

 

 

また、優れた過渡電圧保護性能を備えており、クランプ電圧は1A(8/20µs)で33V、および16A(伝送ライン・パルス: TLP)で37V。ISO 16750-2(ジャンプスタートおよび逆バッテリ接続テスト)規格への準拠や、15kVのESD接触放電(ISO 10605)に耐える堅牢性、および高いサージ電流耐性(ピーク・パルス定格3.3A)などの性能を備えている。

 

 

ESDCAN03-2BM3Yは、端子間容量がわずか3.3pFであるため、CAN / CAN-FDだけでなく、FlexRay™やUSBといった高速かつ高データ・レートのバスにも対応可能。さらに、この低端子間容量により信号経路の配線時にもマージンが得られるため、基板設計の簡略化にも貢献する。

 

 

最大接合部温度は175°Cで、車室内から要件の厳しいエンジン・ルームまで、自動車のあらゆる場所に使用できる。また、24V時に50nAというきわめて低いリーク電流により、EV(電気自動車)が動作していないときのバッテリ消費を最小限に抑えることができるため、航続距離の延長に貢献するという。

 

 

ESDCAN03-2BM3Yは現在量産中で、リードレスのDFN1110パッケージで提供予定。同パッケージには、はんだ実装後の高速自動光学検査に対応したウェッタブル・フランク構造が採用されているため、高い品質保証が実現可能だ。単価は、1000個購入時に約0.044ドル。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。