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2024年4月12日【アフター市場】

「オートモビルカウンシル2024」幕張メッセで開幕

坂上 賢治

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4月14日まで幕張メッセで行われる「オートモビルカウンシル2024( AUTOMOBILE COUNCIL 2024  / 会期:特別内覧日4月12日、一般公開日4月13日と14日 )」の出展企業数は、日本車メーカー・インポーター・新世代自動車、ヘリテージカー販売店( SUV販売店を含む )等を加えると、前年2023年の109を上回り、過去最大の113となっている。

 

 

会場では、自動車メーカーやインポーターが、ヘリテージカーや新型車を展示・販売するだけでなく、音楽ライブやレコードコンサート、著名人によるトークセッション、アート、自動車関連商品の展示販売など、多彩な自動車カルチャーが凝縮。また今回より、新たに一般社団法人 日本自動車工業会からの後援も得た。

 

 

そんな今催事は特に、現代アートを展示する〝ART COUNCIL〟が8画廊にまで拡大、自動車関連商品等を販売するマルシェも昨年の26社を上回る34社。飲食店も昨年の4店舗から9店舗となっている。

 

ゆえに同イベントの実行委員会が述べている通り、開催テーマの「クルマを超えて、クルマを愉しむ Classic Meets Modern and Future( クラシック・ミーツ・モダン・アンド・フューチャー )」を文字通り体現する自動車文化を広く体感できるイベントとなった。

 

 

実際のところ当初、個人的にはピンと来ていなかったアート展示では、自動車を取り巻く多彩な展示物が所狭しと並び、本流のヘリテージカー以上に見て愉しめるショップが並んだ。また併せて、普段は遠方に出向かなければ出逢えないリビルドパーツや、カスタマイズカーにもお目に掛かれる。

 

ただ率直に言うと出展スペースが、国際展示場・展示ホールの9・10・11ホールと小規模過ぎる感もある訳だが、人混みのなかでひたすら目当てのクルマを探すという切迫感が少なく、春開催の穏やかな気候のなかで、のんびり訪問し半日などたっぷり時間を掛けて愉しめる大人のイベントという体であるため、これはこれで地に足の着いた催事として、長く開催して欲しいイベントだと言える。

 

さて自動車メーカーの出展では、まずトヨタは架空の研究所「トヨタ クルマ文化研究所」をブーステーマに掲げ、トヨタ内での様々なヘリテージに関する取り組みと、そこにかける熱い思いを表現している。

 

 

出展車は3台。筆頭に挙げられるのは、トヨペット クラウンRSで、トヨタの匠の技でオリジネートレストレーションほ施して復活させている。実車だけでなくパーツ展示も愉しめる。

 

隣のブースの日産では「LOVE GOES ON ‐Nissan Loves Every Customer‐」をテーマに昨年12月に創立90周年を迎えた同社が、顧客との相思相愛の関係を拡げていく意味合いを込めて春らしい温かみのある世界観を提案している。

 

 

展示車は、若年世代で人気のヤングタイマー車「シルビア( 1988年 S13型 )」、「フィガロ( 1991年 FK10型 )」、「プリメーラ( 1995年 HP10型 )」の3台。これに加えて最新の新型「ノート e-POWER 4WD( 2024年 SNE13型 )」が展示されている。

 

三菱自動車は「モータースポーツへの挑戦の歴史」をブーステーマにして展開。ダカールラリーに参戦し、高い悪路走破性と耐久信頼性を実証したパジェロ2002年モデルや、国内外のモータースポーツ界に多大な功績を残し、3月18日に逝去したラリードライバー篠塚建次郎氏がWRCで総合優勝を飾ったギャランVR-4が展示されている。

 

 

マツダは「ロータリースポーツカーコンセプトの歴史と未来」テーマに、ロータリーエンジン搭載モデル「MAZDA ICONIC SP」「RX-EVOLV」「RX500」の3台を展示している。

 

 

「MAZDA ICONIC SP」は先のジャパンモビリティショーで登場した2ローターRotary-EVコンパクトスポーツカーコンセプト。RX-EVOLVは、コンパクトかつ高出力なロータリーエンジン「RENESIS(レネシス)」を採用。大人4人が寛げる居住空間を確保しつつ、スポーツカーとしての運動性能を両立コンセプトモデル。RX500は、2ローターロータリーエンジンをリアミッドシップに搭載した実験車両となっている。

 

ホンダは、1975年に登場したそれなりの年齢の世代には懐かしいオレジボディの初代シビックのRSグレードを筆頭に、3代目シビック、そしてプロトタイプの最新シビックの3台が並んだ。

 

なお会期中、特設会場で「クルマの愉しみ、クルマを取り巻く現状と未来」を各界の知識人が語る全7回のセッションを実施。また、AUTOMOBILE COUNCILの公式Youtubeチャンネル「AUTOMOBILE COUNCIL channel」では、特設会場でのセッションとは異なるものの、様々なテーマを掲げたキーパーソンによる映像コンテンツもLive配信されている

 

 

またTV放送では、今年40周年を迎えた「カーグラフィックTV(BS朝日)」が、アニバーサリー企画としてAUTOMOBILECOUNCIL初日(4月12日)の会場内で公開収録を実施。同番組メイン・パーソナリティの松任谷正隆氏、ナレーターとして支え続ける声優、古谷徹氏、カーグラフィック代表/AUTOMOBILE COUNCIL実行委員会共同代表の加藤哲也氏、CAR GRAPHIC副編集長の中村昌弘氏が出演する。

 

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以下追記( 4月15日 )
なお「AUTOMOBILE COUNCIL 2024」は、4月14日(日)を以て会期中の過去最高となる39,807人の来場者を記録して閉幕した。

 

AUTOMOBILE COUNCIL実行委員会では、「今回は、例年にも増して若い方や家族連れの来場者が多く、充実した主催者テーマ展示や特別展示、ヘリテージカー販売店のブースでは、稀少な“くるま” を熱心に写真に収める様子が見られ、本年は、特に“クルマを超えて、クルマを愉しむ”様々な企画で、より充実したイベントとなりました。

 

自動車関連商品等販売店(マルシェ)には、沢山の来場者が訪れ、お気に入りのグッズを求めて品定めされる場面の他、クラシック、ジャズ、J-POPといった音楽、現代アート、こだわりのフード&ドリンクなどなど、“ヘリテージカーを中心とした春のフェスティバル” を楽しんで頂きました。

 

10回目となるAUTOMOBILE COUNCIL 2025は、2025年4月11日(金)から13日(日)の3日間の日程で幕張メッセで開催します。より多くの皆さんに楽しんで頂ける新しい企画も用意し準備を進めております。どうぞ、ご期待ください」と話している。

 

 

<出展者数>
・日本車メーカー・インポーター・新世代自動車:8社
・サプライヤー:3社
・スポンサー:5社(うち出展3社)
・プレミアムライフスタイル:7社
・ART COUNCIL:8画廊
・ヘリテージカー販売店(含SUV販売店):35社
・自動車関連商品等販売店(マルシェ):34社
・オーナーズクラブ:4団体
・フード・ドリンク:8店舗

 

今年のオートモビル カウンシル2024開催概要は以下の通り

 

 

名 称:AUTOMOBILE COUNCIL 2024
会 期:2024年4月12日(金)~4月14日(日)
開催日時
特別内覧日 :4月12日(金) 10:00~18:00 (プレスタイム10:00~13:00)
一般公開日:4月13日(土) 10:00~18:00、4月14日(日) 10:00~17:00
会 場:幕張メッセ (千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
主 催:AUTOMOBILE COUNCIL実行委員会
協 賛:エンケイ株式会社、株式会社ニコンイメージングジャパン、ボッシュ株式会社、カーセンサー、日本ミシュランタイヤ株式会社
オフィシャルラジオ:J-WAVE、TBSラジオ、TOKYO FM、interfm
オフィシャルWEB:webCG、カーセンサー、CARトップ、Auto Messe Web、Response

 

後 援:経済産業省、日本自動車工業会(JAMA)、日本自動車輸入組合(JAIA)、千葉県、千葉市、国際クラシックカー連盟(FIVA)
特別後援:株式会社カ―グラフィック

 

催事内容
(1)メーカー/インポーターによる市販車およびそのヘリテージカーの展示
(2)新世代自動車の展示
(3)ヘリテージカーの展示・販売
(4)サプライヤー・スポンサーの商品展示およびプレミアムライフスタイル展示
(5)自動車関連商品の展示・販売
(6)オーナーズクラブのご案内
(7)ART COUNCILの併催によるアート作品の展示・販売
(8)プレシャスライブ、レコードコンサート「MUSIC MEETS CARS」の実施
(9)トークセッションの実施
(10)フードコーナーの設置

 

主催者テーマ展示
(1)アイルトン・セナ没後30年特別企画「駆け抜けた天才の記憶」
(2)「American Heritage アメリカンヘリテージ」の名車達
(3)「In Memory of Marcello Gandini」マルチェロ・ガンディーニ追悼展

 

各種URL(追記した現時点4月15日現在では、動画配信も視聴が愉しめる)
公式Webサイト:https://automobile-council.com/
フェイスブック:https://www.facebook.com/automobilecouncil/
x(旧・ツイッター):https://twitter.com/Automobile_twit
Instagram:https://www.instagram.com/automobilecouncil/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCfWi0bZhSPw7q1muspc0mvA/featured

 

一般問合せ AUTOMOBILE COUNCIL 2024事務局
電話:03-6380-1011

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。