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2021年1月13日【経済・社会】

JAF、死角に潜む年齢と運転経験の差を検証

NEXT MOBILITY編集部

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テストコース:合流時の死角

 

 

JAFは、20代~70代の運転経験の異なるドライバー3名にさまざまな交通場面を走行してもらい、目視やミラーでも確認できない「死角」に潜む危険に対する運転行動の違いを検証し、1月13日、その結果をホームページに公開した。

 

今回の実験ではドライバーにアイマークレコーダー(視線計測装置)を装着し、死角に潜む危険に対してどのように目で安全確認をしているのか、また危険を予測し適切に備えているのかを検証した。

JAF・ロゴ

■検証
– テスト

運転経験の差で安全確認や運転行動に違いはあるか。
– テストドライバー
・モニターA:20代(免許取得1年未満)
・モニターB:70代(免許取得30年以上の経験豊富な高齢ドライバー)
・モニターC:40代(ゴールド免許のベテランドライバー)

– テスト内容
モニターにアイマークレコーダー(視線計測装置)を装着し、下図のテストコースを3回走行しドライバーの目の動きや安全確認、運転行動を検証した。

 

 

 

■結果
アイマークレコーダー(視線計測装置)や車載カメラの映像から、運転経験の差によって死角に潜む危険に対する運転行動に違いがあることが判明した。

 

こういった死角の危険に備えるためには、日ごろからさまざまな交通場面に応じて「危険を予測し、それに備えた行動」や「停止状態での安全確認」を続けて、危険な場面を知ることが重要だ。

 

JAFは、“安全”に危険な場面を覚え予測する能力を鍛える「危険予知トレーニング」などを活用し、さまざまな「危険な場面」を事前に理解し、実際の運転でも活かすよう呼びかけている。

 

 

– モニターA(20代)
合流時の死角では、1台目の車が通過したのち死角を確認していたが「後続車が来ない」と思い込み、バイクが接近していたが合流しようとした。

– モニターB(70代)
停車車両(バス)の死角では、バスの死角を目視で確認し警戒していたが、減速など備えていなかったため、急ブレーキでも停止することができなかった。

– モニターC(40代)
駐車時の死角ではサイドミラーや目視で死角を複数回確認し、切り返しの際には動き出す前に周囲の安全を確認し、ムーズに駐車することができた。

 

■テスト結果:JAFユーザーテスト
– 資料編: https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/blind_spot/blind_spot
– 動画編:http://movie.jaf.or.jp/details/243.html

 

■「実写版」危険予知 事故回避トレーニング
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/online-training/risk-prediction

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。