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2022年1月26日【イベント】

トヨタ・日産、オートカラーアウォードでグランプリ同時受賞

NEXT MOBILITY編集部

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日本流行色協会(JAFCA)は1月26日、「オートカラーアウォード2021」のグランプリを発表した。

 

この表彰は、日本流行色協会が主催する、モビリティのカラーデザインの企画力や、形との調和を含む、内外装すべてのカラーデザインの美しさを評価する懸賞制度で、1998年からはじまり、2021年で24回目を迎えた。

 

今回、初めてオンラインで開催となったほか、グランプリは2つのカラーデザインが同時受賞、また特別賞も選出された。

 

 

■グランプリ GRANDPRIX
トヨタ自動車株式会社 「LEXUS LS500h/LS500」
テーマ/Time in Design ― 月の道 ―
カラー/ エクステリア: 銀影ラスター インテリア: プラチナ箔&西陣®(ブラック)
担当デザイナー/
トヨタ自動車株式会社 カラーマネジメント室 レクサスカラーグループ 伊藤 淳子さん
トヨタ自動車株式会社 カラーマネジメント室 レクサスカラーグループ 北村 陽一朗さん
トヨタ自動車株式会社 カラーマネジメント室 レクサスカラーグループ 田村 ゆりさん

 

 

<授賞理由>
今回のオートカラーアウォードは、積み上げてきた意匠技術の結実のようなことが感じられた。その中でトヨタのレクサスは、長年日本の伝統工芸とクルマの融合に取り組んでおり、光のようなエクステリアに加え、インテリアに西陣織や箔などを使い、見事なクオリティに達していた。豪華さがありながらもすっきりと洗練され、エクステリアとインテリアがひとつの塊となって見えるようなまとまり感があった。

 

<メーカーからのメッセージ>
日本独自の美意識に由来した、レクサスのデザイン思想にある[Time in Design]
Time in Designとは、時の移ろいの中でその時々の美しさが感じられる、日本ならではの感性に基づく表現です。

 

時の移ろいに思いを巡らせ、時間をかけて作り上げ、使い込み、長い年月を先読みして循環させる。
ライフスタイルブランドとして、時間軸による美を意識し情緒的な体験価値へと繋げます。私達はこのように、 日本が誇る文化や先端技術を未来へ繋げることに貢献したく考えています。良い素材を活かし、技を磨き挑戦し、 地域産業や文化の活性化に貢献しながら、唯一無二の日本のエレガンスを追求します。

 

LSはこの考えをもとに「月の道」という美しい情景をモチーフに見立て、内外コーディネーションで具現化。
想像し体感するアートの領域まで昇華させることにチャレンジしました。

 

「月の道」で月が輝いて見えるのは、「光」とその背景にある「影」、この2つが同居してはじめて、コントラストがうまれ輝きは見えてきます。銀影ラスターは、この影の部分の落ち方、漆黒さが特徴であり、また最大の魅力と考えます。時の移ろいや変化に呼応し、光少ない闇夜にも僅かな光を捉え、輝きを放ちます。
インテリアは黒の室内色を背景に、月明かりが照らす波の揺らぎ=銀波(ぎんぱ)を、銀糸を用いた西陣織とその技術で有機的な揺らぎの表情を実現。一枚一枚を手張りした極薄のプラチナ箔が魅せる自然な皺や照りは、闇夜に浮かぶ月のよう、面で輝く自然な情景を想起させます。

 

 

■グランプリ GRANDPRIX
日産自動車株式会社 「アリア」
テーマ/Ariya – Rise beyond the new horizon
カラー/
エクステリア: 暁 –アカツキ– (サンライズカッパー(M)/ミッドナイトブラック(P))2トーン
インテリア: ブルーグレー
担当デザイナー/
日産自動車株式会社 グローバルデザイン本部第2プロダクトデザイン部 アン・ケヒョン(Ahn Kyehyun)さん

 

 

 

 

<授賞理由>
禅をテーマにしているが、日本ではなくグローバルな視点から生み出された、非常に先進的なCMF(カラー、マテリアル、フィニッシュ)である。閉塞感の強い時代の中、エクステリアカラーは夜明けのイメージで、そのCMFには夜が明けて行くような、闇が開かれていくような新しさが感じられた。また、太陽を思わせるエクステリアと、静かなインテリアとのコンビネーションも美しかった。

 

<メーカーからのメッセージ>
「Timeless Japanese Futurism」をコンセプトに、日本の伝統である「禅」とEVという最先端技術を、新鮮な考え方で融合させたことがアピールポイントです。

 

 

■特別賞
マツダ株式会社 「MAZDA MX-30/MAZDA MX-30 EV MODEL」 (2台でノミネート)
テーマ/MAZDA サステイナブルCMF
カラー/
エクステリア:ソウルレッドクリスタルメタリック(3トーン)/セラミックメタリック(3トーン)
※2つのエクステリアカラーでノミネート
インテリア:インダストリアルクラシック
担当デザイナー/
マツダ株式会社 デザイン本部 プロダクションデザインスタジオ カラー&トリムデザイングループ 松本 あいらさん
マツダ株式会社 デザイン本部 プロダクションデザインスタジオ インテリアデザイングループ 原 亮朋さん

 

 

 

 

 

<授賞理由>
今、サステイナブルな素材を使うことが常識になっているが、量産車に使用する場合は、耐久性など非常に難しい点が多い。マツダはそこに果敢に、かつ地道にアプローチし実現している。エコ素材を使っているというだけでなく、素材としての特徴がデザイン全体の中で生かされていて、非常にレベルが高い仕上がりであることが高く評価された。

 

<メーカーからのメッセージ>
〈地球にとって心地よい素材は、人にも心地よい〉
環境への配慮は、誰もが取り組むべき重要な課題になっています。持続可能な社会に貢献しながら、クルマに乗るお客様が楽しみ、気持ちよく過ごす姿をマツダは思い浮かべています。マツダが100年間で積み上げてきたブランドストーリーと、新しい技術を組み合わせて「心地よくサステイナブルなCMFデザイン」を生み出すことに挑戦しました。

 

〈乗る人が自然体でいられるインテリア空間〉
MAZDA MX-30では「お客様のライフスタイルに寄り添い、自然体でいられること」をコンセプトとしました。モノへの愛着が沸き、過ごすうちに自然と呼吸の整うようなインテリア空間を、環境に配慮した「呼吸感素材」「ヘリテージコルク」などを開発し実現しています。

 

〈CMFの組み合わせによる新しいエクステリア表現〉
多くのお客様に支持されている既存色にも、新たな価値を感じて頂けるコーディネーションと完成度を実現しています。持続可能なモビリティ社会を実現するために、CMFデザインの可能性を感じて頂くきっかけになれば幸いです。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。