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2020年12月2日【エネルギー】

ユナイテッドSiC、第4世代の新FETデバイス発表

NEXT MOBILITY編集部

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シリコンカーバイト(SiC)パワー半導体大手メーカーの UnitedSiC(ユナイテッド SiC、本社: 米ニュージャージー州プリンストン、以下: UnitedSiC)は、12月2日、自社の高度な第 4 世代(Gen 4) SiC FET 技術を基盤にした、4 種類の新製品を発表した。

 

 

これらの Gen 4 デバイスは業界で唯一の 750V SiC FET であり、傑出した性能指数(FoM)を誇るとしている。自動車、産業機器用充電器、テレコム整流器、データセンターPFC、DC-DC コンバータなどの電力用途に加え、再生可能エネルギーやエネルギー貯蔵などの分野でも、大きな力を発揮することが期待されるとしている。

 

 

今回発表された SiC FET には、18 mΩと 60 mΩの 2 つのモデルがあり、比類ない FoM と、単位面積当たりのオン抵抗と内在静電容量の低さが特長。Gen 4 FET は、ハードスイッチング用途で最小の RDS(on) xEOSS(mΩ-μJ)値を示し、オン/オフ切り替え時の損失が低減している。また RDS(on) x Coss(tr)(mΩ-nF)仕様の値が低いことで、ソフトスイッチング用途では導電損失の低減と高周波数化が実現。今回発表した新製品は、競合する既存の SiC MOSFET 製品の性能を常温(25℃)と高温(125℃)のいずれでも上回り、さらに内蔵ダイオードの VF は低く、優れた逆回復性能を備えているため、デッドタイム損失が低減し、効率が向上している。

 

 

UnitedSiC の 750V 製品ファミリに追加された新デバイスは、設計上の制約が少ないため、柔軟な導入が可能。VDS 定格が向上した FET として、400/500V のバス電圧用途に有効。ゲート耐圧+/-20V、互換性に優れた 5V スレッショルドのゲート駆動性能により、どのデバイスも 0~+12V のゲート電圧で駆動可能。そのため、既存の SiC MOSFET、Si IGBT、Si MOSFET ゲートドライバーとの併用が可能になっている。

 

UnitedSiC でエンジニアリング担当バイスプレジデントを務める Anup Bhalla は、次のように述べている。「これらのデバイスは、高い電圧と電力性能により、DC-DC 変換、オンボード充電、力率補正、ソーラーインバーターなど、さまざまな領域にわたってエンジニアのニーズに応えます。当社は今後 9 ヵ月をかけて、コストパフォーマンス、熱効率、設計上の柔軟性を向上させた、さまざまな Gen 4 デバイスを発表する予定です。あらゆる分野で、大量導入に伴う課題を解決し、イノベーションの加速に貢献します」

 

 

■UnitedSiC 

www.unitedsic.com

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。