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2022年2月8日【企業・経営】

ボルボ、次世代EV生産のためトースランダ工場に投資

NEXT MOBILITY編集部

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ボルボ・カーズは2月8日、今後数年間で、スウェーデンのトースランダ工場に100億クローネ(約1,300億円)を投資すると発表した。

 

ボルボ・カーズは、この投資の一環として、より持続可能な新技術と製造工程の導入を予定している。その中には、アルミニウムボディ部品にメガキャスティングを導入、新しいバッテリー組立工場、塗装工場と最終組立工場の全面改修などが含まれる。

ボルボ・ロゴ

今回の投資は、ボルボ・カーズとバッテリーセル大手のノースボルトが、ボルボの次世代電気自動車向けの高品質でオーダーメイドのバッテリーの開発及び製造に300億クローネ(約3,800億円)を投資すると発表したことに続くもの。

 

CEOのホーカン・サムエルソンは、「これらの投資により、私たちは電気自動車の未来に向けて重要な一歩を踏み出し、さらに高度で優れた電気自動車を生み出す準備をします。トースランダは当社最大の工場であり、2030年までに完全な電気自動車メーカーとなることを目指す当社の継続的な変革において、重要な役割を果たすことになるでしょう」と述べている。

 

 

 

 

ボルボの次世代電気自動車モデル用アルミボディ部品のメガキャスティングの導入は、車のフロア構造の主要部分を1つのアルミニウム部品として鋳造することで重量を減らし、エネルギー効率を向上させ、それによって電気自動車の走行距離を延ばすことができる。また、ボルボの設計者は、キャビンやラゲッジエリア内のスペースを最適に利用することができ、車全体の実用性を高めることができる。

 

メガキャスティングには、製造工程の複雑さを軽減するというメリットもある。これにより、材料の使用や物流面でコストを削減し、製造とサプライチェーンのネットワーク全体における環境負荷を削減することができる。

 

塗装工場のアップグレードでは、新しい機械の導入と新しいプロセスの導入により、塗装工場のエネルギー消費と排出物を継続的に削減することが期待される。

 

新しいバッテリー組立工場では、バッテリーセルとモジュールを車の床構造に統合。また、車体組立工場は、次世代電気自動車製造に向け、一連の改修が実施される予定。例えば「結婚点」と呼ばれる、車のトップボディと床にあたる部分が初めて出会うポインを改修する。

 

物流エリアも改修され、それに伴い工場へのコンポーネントや部品の輸送が最適化される予定。また、休憩所、ロッカールーム、オフィスなど工場周辺の施設にも投資し、従業員の労働環境をさらに改善する。

 

ボルボ・カーズのエンジニアリングおよびオペレーション部門の責任者であるハビエル・ヴァレラは、「今日は、トースランダ工場にとって素晴らしい日です。私たちの未来はオール電化であり、そのためには工場全体で様々なアップグレードを行い、トースランダが最高品質のプレミアム電気自動車を製造し続けられるようにする必要があります」と述べている。

 

トースランダ工場は、年間30万台の生産能力を持ち、ボルボ・カーズで最も長く稼働している製造施設の一つ。1964年4月にスウェーデン国王グスタフ6世アドルフによって開設され、長い間、同国最大の単一職場であった。現在、トースランダ工場は3交代制で、約6,500人の従業員が働いている。

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。