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2024年3月25日【イベント】

オートモビル カウンシル2024、故ガンディーニ追悼展を実施

坂上 賢治

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AUTOMOBILE COUNCIL 2024(会期:会期2024年4月12日 – 14日、会場:幕張メッセ)では、3月13日に亡くなったマルチェッロ・ガンディーニ氏の追悼展を実施する。それに伴う5台の展示車は以下の通り。

 

ランボルギーニ・ミウラ P400(1968)
ミドシップV12スーパースポーツの端緒を開いたモデル。デビューが1966年のトリノショーであることから、いかに歴史に先んじていたかが分かる。

 

 

ちなみにフェラーリが初のミドエンジン、BBを世に送り出すのはそれから5年も後の71年だった。ジャン・パオロ・ダラーラによる横置きV12ミドエンジン方式の設計も前衛なら、それを覆うボディの造形も先鋭。若きマルチェッロ・ガンディーニを一躍スターダムに押し上げたのがこのミウラのデザインだった。

 

ランボルギーニ・カウンタック LP400(1975)
ミウラが出世作とするなら、ガンディーニの名声を不動にしたのが1974年に市場投入されたカウンタックLP400だ。未来的でシンプルかつ大胆なウェッジシェイプのモノフォルムデザインは、プロトタイプの段階から世界を騒然とさせ、生産型が世に出るや熱狂的な賛辞に変わった。

 

 

ガンディーニ・デザインの特徴はボディだけでなくサイドウインドー下端さえ前下がりなこと。このフォームランゲージがディアブロ、ムルシエラゴ、アヴェンドール、そして最新のレヴエルトまで引き継がれているのだから、いかに先見性が高いかがよく分かる。

 

ランチア・ストラトスHF ストラダーレ(1975)
奇しくもカウンタックと同じ1974年にデビューしたのがマルチェッロ・ガンディーニのもう1台の代表作、ランチア・ストラトスだ。ウェッジシェイプの基本は変わらなかったが、エンジンは2.4リットルV6をコクピット背後に横向きに搭載。

 

 

それゆえ全長が3.7mと極めてコンパクトなことが特徴だった。縦に1本、横に2本、円柱を組み立てたような造形が生産型ストラトスの魅力。ラリー界を席巻することを目的に生まれた車ならではの、好戦的魅力が際立つ1台だ。

 

ディーノ308gt4(1974)
ディーノV6に代わって開発された3リットルV8をミドシップするにもかかわらず、4シーターとして仕上げられた308gt4のデザインもまたマルチェッロ・ガンディーニ率いるベルトーネの傑作の1台に数えられる。

 

 

白眉はウェストラインが前傾して、全体として見ればウェッジシェイプなのに、ルーフだけが扁平かつ水平である点だ。308といえばピニンファリーナの2シーターベルリネッタの人気が高いが、ひと足先73年にデビューしたgt4の才気煥発なデザインを好む通も多い。

 

ランボルギーニ・エスパーダ・シリーズ2(1970)
世界一速い4人乗り、というだけでなくground-breaking(画期的)なフル4シーターGTを生み出したい、という創業者フェルッチョ・ランボルギーニの強い思いから1968年ジュネーブショーでデビューしたのがエスパーダだ。設計はジャンパオロ・ダラーラ。デザインはもちろんガンディーニ。すなわちミウラと同じコンビが作り上げた革新的フロントエンジンV12である。

 

 

今回展示するのは、70年のブラッセルショーで初公開されたシリーズ2で、S1と同様4灯式ヘッドライトの内側2灯が微妙に低い位置に配置され、リアエンドパネルの上端をガラスとすることで、後方視界を改善する等、3シリーズ中最も挑戦的かつチャーミングなモデルである。美しく伸びやかで、しかも均整の取れた傑作プロポーションが必見の1台。

 

マルチェッロ・ガンディーニ
1938年、奇しくも同じ年に、世界のカーデザインを新時代にリードする3人のデザイナーがイタリアに生まれた。

 

VWゴルフやフィアット・パンダで実用車の造形に新しい指針をもたらしたイタルデザインのジォルジェット・ジュジャーロ、クラシックからモダーンへピニンファリーナをブレークスルーさせたレオナルド・フィオラヴァンティ、そして、ベルトーネを率いたマルチェッロ・ガンディーニである。

 

 

彼のデザイン最大の特徴は先鋭的であること。ランボルギーニ・ミウラはスーパーカーのデザインを新境地に導いたし、同カウンタックの大胆かつ未来的なウェッジシェイプは新時代のスポーツカーデザインの金字塔と断言できる。

 

ロータス・エスプリはじめ他の多くのスポーツカーに影響を与えたし、ランボルギーニ自身ミドエンジン・モデルは、今も同じモノフォルムのデザインランゲージを継承し、永遠に錆びない普遍性を証明している。フィアットX1/9、ルノー・ジュベール・サンク、シトロエンBX等アフォーダブルな車のデザインでも傑作は多い。

 

 

開催概要は以下の通り

 

名 称:AUTOMOBILE COUNCIL 2024 (オートモビル カウンシル 2024)
テーマ:CLASSIC MEETS MODERN AND FUTURE(クラシック ミーツ モダンアンドフューチャー)
会 場:幕張メッセ

 

日 程
会期2024年4月12日(金)- 4月14日(日)

4月12日(金):10:00 – 18:00(プレスタイム 10:00 – 13:00)特別内覧日
4月13日(土):10:00 – 18:00 一般公開日
4月14日(日):10:00 – 17:00 一般公開日

 

主 催:AUTOMOBILE COUNCIL 実行委員会
特別後援:CAR GRAPHIC(カーグラフィック)

 

会 場 :幕張メッセ (千葉県千葉市美浜区中瀬 2-1)
協 賛 :エンケイ株式会社、株式会社ニコンイメージングジャパン、ボッシュ株式会社、カーセンサー
オフィシャルラジオ :J-WAVE、TBSラジオ、TOKYO FM、interfm
オフィシャル WEB :webCG、カーセンサー、CAR トップ、Auto Messe Web、Response
後 援 :経済産業省、千葉県、千葉市、日本自動車輸入組合、FIVA(2023 年実績)
特別後援 :株式会社カ―グラフィック

 

内 容:
1)メーカー/インポーターによる市販車およびそのヘリテージカーの展示
2)新世代自動車の展示
3)ヘリテージカーの展示・販売
4)サプライヤー・スポンサーの商品展示およびプレミアムライフスタイル展示
5)自動車関連商品の展示・販売
6)オーナーズクラブのご案内
7)アート作品の展示・販売
8)音楽ライブ、レコードコンサートの実施
9)トークセッションの実施
10)フードコーナーの設置

 

出展者情報:日本車メーカー・インポーター(3社 含新世代自動車)、サプライヤー3社、スポンサー4社、プレミアムライフスタイル1社、ヘリテージカー販売店25社、マルシェ26社、オーナーズクラブ2団体

 

前売りチケット販売:
AUTOMOBILE COUNCIL 2024 の前売りチケットの販売を開始した。販売期間は、会期各日のそれぞれ前日まで。土曜日または日曜日のペアでの入場できる前売り限定の「ペアチケット」も用意。

 

【チケット情報】

●特別内覧日:
4月12日(金)10:00 – 18:00 / 前売券 6,500円 当日券 7,000円(3,000 枚限定)

●一般公開日:
4月13日(土)10:00 – 18:00 / 前売券 4,300円 当日券 5,000円
4月14日(日)10:00 – 17:00 / 前売券 4,300円 当日券 5,000円

●前売限定チケット ペアチケット:
4月13日(土)10:00 – 18:00 / 8,200円
4月14日(日)10:00 – 17:00 / 8,200円

 

取扱い:チケットぴあ / ローソンチケット / e+(イープラス)CNプレイガイド
*当日会場にて限定販売 学生チケット 2,000円 入場可能日 4月13(土) or 14日(日)

※学生チケット対象者は、中学生、高校生、専門学校生、大学生。
※乳幼児・未就学児・小学生は、1名に限り保護者1名が同伴し入場可(無料)。
 1名の保護者が、複数の小学生以下のお子様を同伴することはできない。
 保護者の方は、車両等展示品の保全、子様の安全を確保されたい。
※入場料は、消費税を含む。

 

URL 公式 Web サイト: https://automobile-council.com/
フェイスブック: https://www.facebook.com/automobilecouncil/
x(旧・ツイッター): https://twitter.com/Automobile_twit
Instagram: https://www.instagram.com/automobilecouncil/

 

問い合わせ先

AUTOMOBILE COUNCIL 2024 事務局
Tel: 03-6380-1011
E-mail: info@automobile-council.com

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。