グループ経営ビジョン「変革 2027」に掲げるドライバレス運転の実現のため、自動列車運転装置（ATO）の開発を進める東日本旅客鉄道（JR東日本）は、開発の一環として、新幹線E7系を使用し、2021年10～11月頃（予定）に、上越新幹線の新潟駅～新潟新幹線車両センター間にて、回送列車の自動運転の試験を行う。

また同時期に、この試験環境を利用したローカル5Gの試験を行い、鉄道への活用の可能性を検証する。

JR東日本は今回、新幹線の自動運転実現に必要な技術の蓄積と検証を目的に、新幹線E7系（1編成・12両）を使用し、新潟駅～新潟新幹線車両センター間（約5km）で、以下の試験を行い、その評価および課題の抽出を行う。

＜試験内容＞

1．ATO機能の検証

① 列車の準備が整ったことを条件に、遠隔で発車させること。
② ATOが自動的に列車の加速・減速を行うこと。
③ 自動で決められた位置に停車できること。
④ 緊急時には遠隔で列車を止めることができること。

2．ローカル5G の性能確認

同時期に、この試験環境で、ローカル5Gを利用して高精細映像をリアルタイムに伝送する技術などの試験を行い、鉄道における5Gの活用の可能性を検証。沿線に基地局を設置して、走行中の回送列車と伝送試験を行い、大容量・低遅延通信ができることなど、5Gの鉄道環境での性能について確認する。

＜試験日程＞（予定）

2021年10～11月頃に実施予定。

JR東日本は、この試験で得られた知見を蓄積し、将来の新幹線自動運転を目指し、ATOの開発を推進。今後も、運行やサービスなどの様々な側面から鉄道を質的に変革し、最新技術を活用したスマートトレインの実現を目指すとしている。