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2021年9月13日【SDGs】

三菱重工・大阪ガス、米国の太陽光発電プロジェクトを取得

NEXT MOBILITY編集部

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三菱重工業は9月13日、北米統括拠点である米国三菱重工業(以下「MHIA」)を通じ、大阪ガスの100%子会社であるOsaka Gas USA Corporation (以下「OGUSA」)と共同で、米国ノースカロライナ州にある太陽光PV発電所「Brighter Future Solar Farm」を、プロジェクト開発業者である三菱重工グループのオリデン社から買収したと発表した。

 

このプロジェクトは、同州のBlue Ridge Energy社に11MWのクリーンな電力を供給するもので、運転開始後は、MHIAとOGUSAが運営を担う。

三菱重工・ロゴ

三菱重工グループは、カーボンニュートラルを実現するため、革新的なソリューションエコシステムの構築に取り組んでおり、低炭素化プロジェクトや脱炭素技術関連のベンチャー企業への投資によるエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)を進めている。今回の共同投資は、カーボンニュートラル社会に不可欠なエネルギー源でありエナジートランジションエコシステムの最上流に位置する再生エネルギーに関する知見を深めることを目的としたもの。

 

Blue Ridge Energy社は、低コスト・低炭素社会の実現に向けて、2030年までに2005年比でCO2排出量を50%削減し、2050年までにCO2排出量の実質ゼロを達成する、という2つの大きな目標を設定している。このプロジェクトは、年間19,000MWhのカーボンフリー電力を供給することで、同社の目標実現を後押しするもの。プロジェクトが発電する電力は、Blue Ridge Energy社との25年長期電力購入契約に基づき、同社に全て販売される。

 

今回の契約に際し、MHIAの白岩 良浩CEOは次のように述べている。「三菱重工グループと大阪ガスには、これまで長い協力関係とパートナーシップの実績があります。次の数十年を見据えて、エナジートランジションの目標を推進する新しいビジネスモデルを開発するために、新規および既存のパートナーと緊密に連携してまいります。本プロジェクトはその一例です」。

 

また、OGUSAの生田 哲士社長は「OGUSAは三菱重工グループとの協調を歓迎しており、将来のコラボレーションを通じてさらに両社の関係を発展していきたいと考えています。この投資を通じて、ノースカロライナ州の需要者に低コストかつクリーンな電力を供給できるとともに、同社ポートフォリオのグリーン化を促進することができ、プロジェクト進展が大変楽しみです」と述べている。

 

さらに、このプロジェクトは、三菱重工グループの新しいビジネスモデル構築でもあるという。オリデン社は、発電をはじめとしたエネルギーソリューションの業界リーダーである三菱パワー・アメリカが出資する再生可能エネルギー開発会社であり、オリデン社が三菱重工グループの一員であることは、投資家からの信頼を得ることに貢献している。

 

オリデン社のMasahiro Ogiso社長は「Blue Ridge Energy社は本プロジェクトにより低コストかつクリーンな電力をメンバーに供給することができます。我々はお客様ならびにパートナーと手を取り合い、チェンジ・イン・パワーを推進してまいります」と述べている。

 

三菱重工グループは、化石燃料に代わる再生可能エネルギーの有効利用を通じ、世界規模での環境負荷低減に一層貢献するとともに、カーボンニュートラル社会の実現に向けた挑戦を続けていくとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。