ヤマハ発動機は１２月１２日、アフリカ東部でラストマイルデリバリー事業を展開するグループ会社の「CourieMate（クーリメイト）」が、新会社の「CourieMate Tanzania （クーリメイト・タンザニア）」を7月に設立し、この程、その稼働を開始したと発表した。

これにより、タンザニアに於ける物流の高効率化や雇用創出への貢献を目指す。

CourieMateでは、2017年からウガンダで事業を展開し、サービスに必要なノウハウやITシステムの知見を蓄積してきたが、より大きな市場潜在力があるタンザニアでの事業展開を見据えて、同国での実証実験を今年1月から進めてきたと云う。

その結果、ウガンダで構築した事業モデルがタンザニア市場でも機能すること、また現地の宅配需要が十分見込めることを確認。今回、新会社の「CourieMate Tanzania」を設立した。

CourieMateは、“タンザニアをはじめとするアフリカ各国では、高効率な物流システムが十分に普及しておらず、経済成長を妨げる要因の一つになっている”として、二輪車など機動力のあるモビリティや配送物の常時トラッキング機能、宅配専用アプリなどを活用して、より信頼性が高く、高効率なラストマイル物流を実現。ECサイト運営による宅配需要の喚起や職業ドライバーの雇用創出と併せて、地域の社会課題解決と経済成長に貢献していくとしている。

＜新会社概要＞

– 会社名：CourieMate Tanzania
– 代表者：代表取締役 松本 弘（ヤマハ発動機より出向）
– 所在地：ダルエスサラーム、タンザニア
– 資本金：5,000万円（8億5,000万タンザニアシリング）
– 設立：2023年7月
– 事業内容：タンザニアに於けるラストマイルデリバリー事業。

ヤマハ発動機では、2022年発表の中期経営計画（2022～2024年）で、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置づけ、将来のコア事業として育てるための経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを推進。

新規事業の一つであるモビリティサービスビジネスに於いては、雇用機会不足などの社会課題に対して、二輪車事業の知見を活かしたサービスを提供することで、人々の暮らしが豊かになる環境づくりを進めていると云う。

同社は、その実現に向け、今後も経済的に厳しい状況にある人に対して、モビリティ獲得の障壁を下げるアセットマネジメント事業や、獲得したモビリティを使って収入を得るための仕事を生み出すラストマイルデリバリー事業により、地域経済の活性化や職業ドライバーの雇用創出を目指していくとしている。