コネクテッドカー技術のイノベーターであるExcelfore(エクセルフォア)は現地時間の10月19日、車載デバイスのトップサプライヤであるフィコサに、OTA(On The Air=無線 )アップデートのために同社のeSyncプラットフォームを提供することを発表した。
同社が提供するeSyncソフトウェアは、フィコサ社製スズキ向けの複数のアフターマーケットテレマティクス制御ユニットに組み込まれる。車両の生産は、スズキ・モーターの子会社であり、インドの自動車市場で40%以上のシェアを占めるインド最大の国内乗用車メーカーであるマルチ・スズキ・インディア社(MSIL)によって、2020年後半より開始予定だ。
フィコサのアドバンスト・コミュニケーションズ・ビジネス・ユニット・ディレクターであるJoan Palacin氏は、eSyncのOTAを採用した理由について、そのプラットフォームが複数のOS並びに車載ネットワークプロトコルと互換性があり、より多くのコンポーネントに対応したOTAアップデートが可能になるためと説明した。さらに、車両間データパイプラインが堅牢かつ安全な点を評価し、これにより今後ソリューションを拡張していく際の柔軟性と拡張性が確保されることが挙げられるとしている。
一方、Excelforeの最高経営責任者(CEO)であるShrinath Acharya氏によると、市場にあるOTAソリューションのほとんどは、単一企業独自のプラットフォームであり、それに対してeSync OTAパイプラインは複数の会社によって標準化されたプラットフォームで構築されており、自動車メーカーと部品メーカーにこの問題の解決策を提供できるものだとしている。eSyncは、複数の会社によるeSyncアライアンスによって推進される仕様になっており、テレマティクスユニット、ECO(電子制御ユニット)、ネットワークゲートウェイ、スマートセンサーなどの車内デバイスからリアルタイムの運用データを収集しながら、アプリケーションソフトウェアやファームウェアを安全に配信してアップデートできるという。eSyncデータパイプラインは、協力サプライヤのグローバルネットワークにより、自動車メーカーが高価で不必要な車両リコールを回避しつつ、車両ソフトウェアと機能をフィールドで更新できるようにしていくとのことだ。
■フィコサ:ficosa.com
■Excelfore:excelfore.com