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2023年11月28日【トピックス】

マツダ、個人情報流出の可能性について(第2報)

NEXT MOBILITY編集部

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マツダ・ロゴ

マツダは11月28日、今年9月15日に公表した同社サーバーへの不正アクセス(以下、第1報/※)について、第三者機関(以下、外部セキュリティ専門家)による調査が完了したとして、その概要および今後の取り組みについて発表した。

 

なお、第1報では、不正アクセスのあったサーバーには、自社およびグループ会社の社員、協力会社社員、取引先の担当者のアカウント情報等が保管されており、その一部が外部へ流出した可能性があること。客の個人情報は保管されていなかったため、その流出はなかったことなどが発表されている。

 

マツダはまた、現時点では確認されていないが、今後、これらの個人情報を悪用し、フィッシングメールやスパムメール等が送付される可能性があるため、不審なメールを受け取った場合には、慎重に対応をするよう呼び掛けている。

 

※(マツダ)「不正アクセス発生による個人情報流出可能性のお知らせとお詫び」(PDF)。

 

 

1.調査結果と対応

同社サーバーおよびネットワーク装置について、外部セキュリティ専門家による調査を実施した結果、ネットワークに設置されていたサーバーの脆弱性が悪用され、これが社内への不正アクセスの経路となって、アカウント情報(自社社員のユーザーID、パスワード等)を管理するサーバー(以下、アカウント管理サーバー)に対して、第三者による不正操作が行われたことを確認。そこで、アカウント管理サーバーへの不正アクセスの経路となったサーバーを停止した。

 

また、これらのサーバーの調査を進めた結果、アカウント管理サーバーおよび不正アクセスの経路となったサーバー以外への不正アクセスは確認されなかったが、アカウント管理サーバーに不正操作の履歴が確認されていたことから、被害拡大を防ぐために、全てのユーザーIDのパスワード変更を行うと共に、不正操作の履歴があったアカウント管理サーバーの監視強化を実施するなど、さらなる被害を防ぐための措置を講じた(その後、不正アクセスは確認されていないとのこと)。

 

2.今後の対応

マツダは、今回の事象を重大な経営課題と捉え、以下、再発防止策を継続的に実施することで、安心して利用できるシステムサービスを構築していく。

 

・脆弱性を悪用した不正アクセス対策として、外部から不正なアクセスを受けた場合の検知能力を高めるため、「ASM(Attack Surface Management)」 (※1) を導入し、インシデント対応プロセスの改善を図る。

 

・OSやソフトウェアのバージョン情報を管理するプロセスを強化することで、これらを最新の状態に保ち、継続的に脆弱性を解消することに努める。

 

・多要素認証(※2)の実装を加速すると共に、ユーザーIDを悪用したネットワーク内部不正アクセスや不正行為を検知し、迅速に対応するためのシステムを導入していく。

 

※1:組織の外部(インターネット)からアクセス可能なIT資産を発見し、これらに存在する脆弱性などのリスクを継続的に検出・評価する一連のプロセス。(引用:経済産業省 商務情報政策局 サイバーセキュリティ―課「ASM(Attack Surface Management)導入ガイダンス 外部から把握出来る情報を用いて自組織のIT資産を発見し管理する」(2023年5月29日))

※2:サービスやアプリケーションにログインする時に、パスワードや電話番号など、複数の種類の情報を使って本人認証を行う方法。

 

 

[個人情報の流出に関する問い合わせ先]
マツダ お問合せフォーム

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。