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2020年12月1日【テクノロジー】

AWS、5つの産業向け機械学習サービスを発表

NEXT MOBILITY編集部

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Amazon Web Services, Inc.(AWS)は12月1日、「AWS re:Invent」にて、Amazon Monitron、Amazon Lookout for Equipment、AWS Panorama Appliance、AWS Panoramaソフトウェア開発キット(SDK)、Amazon Lookout for Visionを発表した。

 

この5つの新しい機械学習サービスはいずれも、工業や製造業の顧客が生産工程に組み込むサービスで、業務効率、品質管理、セキュリティ、職場の安全性の向上に活用することができる。

 

これらのサービスは、高度な機械学習、センサー解析、コンピュータビジョンの機能を組み合わせ、工業や製造業の顧客が抱える共通の技術的な課題に対応し、現在利用可能なクラウドからエッジまでの産業向け機械学習サービスを提供する。

 

 

■Amazon MonitronとAmazon Lookout for Equipmentで機械学習を活用した予知保全が可能に
工業・製造業の企業が直面する大きな課題として、既存の設備の継続的なメンテナンスがある。従来、ほとんどの設備のメンテナンスは、機械が壊れた後や問題が起きてから対応するか、機械が壊れていないことを定期的に確認し予防的にメンテナンスするかのいずれかであった。問題が起きてから対応すると、結果として莫大なコストとダウンタイムが発生することが多く、一方、予防的なメンテナンスは費用がかかり、過剰メンテナンスになるか、あるいは頻繁にメンテナンスを行わない限りは予防ができない。そのため、機器のメンテナンスが必要な時を予測し対応する予知保全は、より確実なソリューションとなる。

 

しかし、予知保全を機能させるためには、企業では従来、熟練した技術者とデータサイエンティストが、複雑なソリューションをゼロから作る必要があった。中には、設備全体にセンサーを数多く設置し、多額の投資をしてきた企業も存在する。しかし、そうした企業でさえ、初歩的なデータ分析や単純なモデル化のアプローチをしていることが多く、費用が高いだけでなく、異常な状態を検知することに関しては、高度な機械学習モデルに比べると、非効率なことがしばしばあった。正確な予知保全を可能にするような機械学習モデルを構築し、精度を高めていく専門知識を持ったスタッフが、大半の企業で不足していた。

 

・Amazon Monitron
既存のセンサーネットワークを持たない顧客向け。異常を検知して産業機器のメンテナンスが必要な時を予測する。

 

・Amazon Lookout for Equipment
既存のセンサーがあり、機械学習モデルの構築を望まない顧客向け。モデルの構築、機器の異常検知および予測を行う。

 

 

■AWS Panoramaはコンピュータビジョンを元に、生産工程と職場の安全性の向上を実現
多くの工業・製造業の顧客が、施設や機器のライブ映像を画像認識することで、モニタリングや目視での外観検査を自動化し、リアルタイムで意思決定をしたいと望んでいる。たとえば、日常的に微粉砕機やレーザ工具などの高速プロセスをチェックして調整が必要かどうかを判断したり、現場や機材置き場などで、歩行者やフォークリフトが指定の作業ゾーン内で作業するなど法令遵守しているかどうかを確認したり、施設内でソーシャルディスタンスが取れているか、PPEが使われているかなど、作業員の安全を評価したりする必要がある。しかし、現在使われている一般的な監視方法は人手に頼っており、エラーが起こりやすく、規模の拡大が困難であった。

 

・AWS Panorama Appliance
新しいハードウェアアプライアンスで、コンピュータビジョンを、すでにデプロイ済みの既存のオンプレミス型カメラに追加することができる。AWS Panorama Applianceを自社のネットワークに接続して起動すれば、デバイスが自動的にカメラストリームを認識し、既存の産業用カメラとの交信を開始する。

 

・AWS Panoramaソフトウェア開発キット(SDK)
ハードウェアベンダーがエッジ側で有意義なコンピュータビジョンモデルを実行できる新たなカメラの構築を可能にするもの。AWS Panorama SDKを使用して構築されたカメラでは、高速で運転しているベルトコンベア上の破損したパーツを検知したり、機械が指定された作業区域以外のところにあることを検出したりといった用途にコンピュータビジョンモデルを使うことができる。

 

 

■Amazon Lookout for Visionは、画像や動画から自動的に素早く、そして正確に異常を検出できるサービスを低価格で提供
AWSの顧客がコンピュータビジョンをカメラにデプロイして使う用途の一つに、品質管理がある。工業・製造業の企業は、常に品質管理を維持するための努力が欠かせない。製造業だけをとってみても、エラーを見過ごしてしまったために生産ラインが停止した際に発生した追加費用と売上損失は、毎年何百万ドルにも及ぶ。

 

製造工程の外観検査は通常、人によって行われ、冗長で一貫性のない作業になりかねない。コンピュータビジョンは、一貫して欠陥を認識するのに必要な速度と正確性をもたらすが、実装するには複雑で、かつ機械学習モデルを構築、デプロイ、管理するデータサイエンティストチームが必要であった。このために、機械学習を搭載した外観異常検出システムは多くの企業にとって手の届かないものとなっている。

 

・Amazon Lookout for Vision
異常や欠陥を見つけるために、1時間あたり何千もの画像処理が可能な機械学習を使用した、高精度で低価格の異常検出ソリューション。機械部品の亀裂、パネルのへこみ、不規則な形、製品の色間違いなどの異常を、まとめてもしくはリアルタイムでAmazon Lookout for Visionに送信する。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。