NEXT MOBILITY

MENU

2020年11月30日【エネルギー】

ダイヤモンドエレクトリック、V2X対応車載充電器を開発

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

ダイヤモンドエレクトリックホールディングスグループのダイヤモンド電機と田淵電機は11月25日、1.2kW/Lと世界最高クラス(2020年11月時点、同社調べ)の電力密度のV2X (Vehicle-to-X, XはL: Load, H: Home, G: Grid)対応の7.4kW車載充電器を開発したと発表した。

 

 

同製品により、電気自動車(EV、PHEV)の蓄電池を活用した系統の安定化や災害時の非常用電源機能やピークシフト、ピークカットが実現する。またV2G市場で先行するアメリカ市場で必要とされる製品規格UL9741にも準拠することで、電気自動車への搭載が容易になるという。

 

 

近年、温暖化対策として電気自動車や再生エネルギーが普及拡大するに伴い、電力系統の不安定化が懸念されている。そこで、電気自動車の蓄電池から系統に放電し系統安定化を図るV2G(Vehicle-to-Grid)が次世代技術として期待されている。同時に、電気自動車の蓄電池を災害時の非常用電源として活用する、V2H(Vehicle-to-Home、家全体をバックアップ)やV2L(Vehicle-to-Load、接続した負荷・家電のみ給電)も近年注目されており、V2G、V2H、V2Lを総称するV2Xでは、系統連系可能な車載充電器が重要となる。

 

 

これらを背景に、社は新たなビジョン「車と家をものづくりでつなぐ」を策定し、ダイヤモンド電機の車載電装設計・製造技術と田淵電機の系統連系技術を組み合わせ、単相三線式でありながらも高電力密度、高効率のV2X対応の車載充電器を世界に先駆けて開発した。

 

 

同製品を電気自動車に搭載することで、電気自動車の蓄電池から系統への放電が可能になり、停電時などの非常用電源やピークシフト、ピークカットの調整源として電気自動車の蓄電池を活用できるようになる。

 

 

電力変換部の特徴として、2017年より同社が研究開発を進めてきた小型絶縁双方向電力変換技術を7.4kWまでスケールアップし、車載充電器に適した仕様へと発展させた。さらに、窒化ガリウム(GaN)と炭化ケイ素(SiC)を組み合わせることで、最大電力変換効率96.3%かつ電力密度1.2kW/Lと世界最高クラスの性能、電力密度を達成したもの。

 

 

製品写真(カバー無し、真上から)

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。