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2019年7月11日【経済・社会】

三菱ケミカル、イタリアに炭素繊維複合材料の製造設備新設

NEXT MOBILITY編集部

 

 

三菱ケミカルは、炭素繊維複合材料であるSMC(Sheet Molding Compound)の製造設備を、同社が44%出資するイタリア・モデナ市のCPC社(C.P.C. SRL)の隣接地に新設する。

 

同設備の稼働開始は来年9月を予定している。

三菱ケミカル・ロゴ

三菱ケミカルが開発したSMCは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の中間基材の一種で、長さ数センチメートルにカットされた炭素繊維を樹脂中に分散させたシート状の材料。プレス成形により2~5分程度の短時間で部材への加工ができることに加え、連続した炭素繊維に樹脂を含浸させた中間基材であるプリプレグと比べ、複雑な形状の部材の成形が可能だと云う。

 

 

 

 

SMCは現在、愛知事業所(愛知県豊橋市)で製造。国内では自動車のドアインナー・ラゲッジインナーやバックドアの構造材などに採用されている。

 

また、欧州では、CPC社を通じてCFRPを主構造材としたモビリティ分野の開拓を推進。現在、欧州の高級車メーカーを中心に複数社から材料認定の取得を受けるべくSMCの開発を進め、今後もその採用が増えていくことが期待されると云う。

 

三菱ケミカルでは、こうした旺盛な需要に応じるべく、欧州の自動車関連の顧客アクセスに優れるイタリア・モデナ市に生産設備を新設し、生産能力を増強。SMCの生産体制を愛知事業所とあわせて、グローバルに更なる拡販を進めていくとしている。

 

また今後も、日・米・欧にある炭素繊維の生産拠点と、三菱ケミカルアドバンスドマテリアル社(MCAM/※)のマーケティング力、セールスネットワークを融合させ、モビリティ分野に対し、最適なソリューションをタイムリーに提供すべく、事業を展開してくとしている。

 

※2019年4月1日付で旧 Quadrant AG社から社名変更。各種スーパーエンプラとフィラーの組み合わせ製品を展開。炭素繊維のみならず、ガラス繊維、ポリプロピレン繊維等と熱可塑樹脂を組み合わせた商品を全世界で展開。

 

 

イタリアにあるMCAMの拠点

イタリアにあるMCAMの拠点

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松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。