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2020年10月19日【テクノロジー】

ボルボ・カーズの〝ドライバーを見守る安全技術〟とは

NEXT MOBILITY編集部

 

 昨今、自動車の車室内に大型のタッチスクリーンモニターや、スマートフォンとの連携機能が導入されていることで、ドライバーが運転中に注意散漫になることへの議論が活発化している。しかしボルボ・カーズで安全技術に関わるエンジニアは、「人間にとって〝気が散る〟ことは日常生活に於けるいつもの一場面であり、我々は最新技術を用いてそうした瞬間も積極的にサポートしていくべき」と話す。

 

同社の〝人の安全と行動に関わる科学的研究〟によると、車内で最新技術が正しく機能していれば、気が散ることを積極的に減らし、運転時の安全性を高め、人々がより運転に集中できるようになるという。

 

 

 ボルボ・カーズ・セーフティ・センターの責任者であるマリン・エクホルム氏は、「現代のドライバーにとって、災いの元凶はスマートフォンやタッチスクリーンだと考えるのは簡単です。しかし実際には既に現代人の生活そのものが複雑になってしまっているのです。

 

そのためドライバー本人の無意識のまま注意散漫になってしまう。そんな場面はよくあります。例えば保育園に遅刻してストレスを感じることも。あるいは仕事で嫌なことがあった後にハンドルを握ってしまうこともあります。これらはすべてドライバーとしてのあなたに影響を与えます。

 

 ちなみに注意散漫になってしまうという観点から見ると、スマートフォンや大型のタッチスクリーン、さらにはラジオさえない1940年代の自動車は現代より安全だと言う人もいます。けれども実際には今も昔も、人々は友人、家族、仕事、エンターテイメントと繋がっていたいと考えていた筈で注意散漫になってしまう経緯や個々に感情をコントロールする術は人それぞれです。

 

 当社は、注意力が散漫になる状況を極力回避するため最新技術を積極的に活用しています。例えば、自動ブレーキ機能やステアリング・アシスト機能を搭載するなどこれらの安全システムは、ドライバーが集中力を失ったり、一瞬気が散ったりした場合に、車載システムがドライバーをサポートするように設計しています。

 

一例を挙げると新型XC40 Recharge(BEV)では、アンドロイドOS搭載のインフォテインメントシステムを介したボイスコントロールにより、ドライバーはステアリングを握ったままで室内温度のコントロール、目的地への移動設定、お気に入りの音楽やポッドキャストの再生、母親への誕生日の電話を掛けるなどを行えます。

 

 

当社の車両は音声のみで搭載機能を操作できるため、ドライバーはハンドルから一切手を離さず、道路から目を離さないでいることができます。また併せて我々が開発した能動的な安全技術は、運転中のドライバー見守るもうひとつの目としても機能します。

 

私たちは車載カメラやその他のセンサーを活用し、ドライバーが注意力散漫になることへ対して積極的に対応していくべきだと考えています。このような最新技術を役立ててることで運転中、明らかに注意力が散漫になっていたり、酩酊しているドライバーに対して、重大事故を引き起こす前に車載システムが介入します。

 

ドライバーへの介入スタイルには、車両の速度を調整すること、ボルボ・オン・コールのアシスタンス・サービスが警告を出すこと、さらに最後の手段として車両の速度を段階的に下げていき、安全に車両に停止させることも含まれています。当社は、これらのためのセンサーを次世代プラットフォームであるSPA2に導入することを計画しています」と結んでいる。(※日本国内への導入時期は2021年以降を想定しているという)

 

 マリン・エクホルム氏の技術説明などの動画(英語)は、以下URLの〝ボルボ・スタジオトーク〟で閲覧できる。https://live.volvocars.com/ このボルボ・スタジオトークでは交通安全をテーマに、人が注意力散漫になる場面やその対処方法など、安全技術を用いて車両が果たすべき議論をウェブ配信中で繰り広げている。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。