三菱自動車工業は１０月２４日、中国に於ける広州汽車集団（以下、GAC）と三菱商事との合弁会社である「広汽三菱汽車（以下、GMMC）」について、三菱商事および自社の株式持分をGACへ譲渡し、中国に於ける三菱ブランド車両の現地生産を終了。これに伴い 2024年3月期決算に於いて、構造改革関連費用243億円を特別損失として計上すると発表した。

中国の自動車産業は、電動車への移行が予想以上に加速し、消費者のブランドやセグメントの選択に大きな変化が起こるなど、過去2、3年の間に急速な変化に見舞われていると云う。

三菱自動車では、2022年12月に新型車を投入するなどし、販売の挽回を図ろうとしてきたが、計画未達が続いたことから、今年3月から在庫調整のため、工場の稼動を停止していた。以上のような状況を踏まえて、今回、中国戦略を抜本的に見直す構造改革を実行する。

＜構造改革の骨子＞

・中国に於ける三菱ブランド車両の現地生産を終了する。
・三菱商事と三菱自動車が保有するGMMCの株式をGACへ譲渡し、GAC100%出資とする。生産機能についてはGAC傘下のEVブランド“Aion”にて継続活用する。

・アフターサービスについては、引き続き、GACと三菱商事、三菱自動車の3社で協業して提供する。

以上、構造改革の実施に伴い、三菱自動車は、2024年3月期の個別決算に於いて特別損失265億円を、また連結決算に於いて特別損失243億円を計上する見込みであると云う。なお、損失については、公表済みの2024年3月期連結業績予想に一定程度織り込んでいるため、現時点で業績予想の変更等はないとしている。