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2018年10月17日【テクノロジー】

豊通、上信越と新東名でトラックの有人隊列走行実証

NEXT MOBILITY編集部

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豊田通商は、経済産業省から「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業:トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証」を、2016年度から2018年まで受託し、トラック隊列走行に関する研究開発などを進めている。

 

その実証の一環として、11月6日から上信越自動車道、12月4日から新東名高速道路においてCACC(*1)技術などを活用した後続車有人システムの公道実証を実施する。

豊田通商・ロゴ

豊田通商は、経済産業省および国土交通省が「未来投資戦略2018(2018年6月15日閣議決定)」に基づき、移動革命の実現に向けた主な取り組みの一つである高速道路でのトラック隊列走行を実現するための実証事業を推進。

 

政府は、早ければ2022年の商業化に向けて、2020年に高速道路(新東名)での後続車無人での隊列走行の実現、2021年に後続車有人システムの商業化を目指している。

 

本年度は、後続車無人システム(後続車有人状態)の公道実証を開始する予定であるとともに、昨年度に引き続き、後続車有人システムの公道実証を実施する。

 

昨年度には、世界初(*2)となる高速道路におけるCACCを用いた国内メーカー4社が開発したトラックによる後続車有人システムの実証実験を開始。

 

今回、積載条件を変更し、走行距離の拡大と高低差やトンネルなどの多様な道路環境での技術検証を行うために、11月6日から11月22日の間の複数日で、上信越自動車道の藤岡JCT-更埴JCT間で実証実験を行う。

 

 

また、12月4日から12月6日には、新東名高速道路浜松SA-遠州森町PA間で、CACCに加えて新たな技術としてLKA(*3)を用いた世界初(*4)の後続車有人システムの実証実験を行う。

 

 

実証実験では、トラック隊列が周辺走行車両の乗員からどのように認識されるか(被視認性、印象など)、トラック隊列が周辺走行車両の挙動(追い越しなど)に及ぼす影響なども確認する。

 

 

*1 CACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)=協調型車間距離維持支援システム:通信で先行車の制御情報を受信し、加減速を自動で行い、車間距離を一定に保つ機能のこと。CACCシステムは、従来のACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール=定速走行・車間距離制御装置)で用いられている先行車との車間距離情報に加え、先行車の加減速制御情報を車車間通信(760MHzITS 通信)で取得し加減速制御に用いることで、従来のACCよりも応答遅れや車間距離の変動が少ない走行をすることが可能。

 

*2 高速道路で、複数のトラック製造者が共同開発したCACCを用いた、異なるトラック製造者が製造したトラックによる後続車有人システムのトラック隊列走行は世界初だった。

 

*3 LKA (Lane Keeping Assist)=車線維持支援システム:白線を検知して車線内での走行を維持できるようステアリングを調整する機能。

 

*4 高速道路で、複数のトラック製造者が共同開発したCACCに加えてLKAを用いた、異なるトラック製造者が製造したトラックによる後続車有人システムのトラック隊列走行は世界初となる。

 

 

[実証実験に関する問い合わせ先(事務局)]

 

トラック隊列走行お問い合わせ窓口
TEL:0120-130-833 (お問い合わせ時間 8:00~16:00)

 

 

■(豊田通商)添付資料(PDF):https://www.toyota-tsusho.com/press/upload_files/201810171400.pdf

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。