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2018年1月30日【テクノロジー】

豊田通商、「みちびき」による高精度ルートガイダンスシステムの実証へ

NEXT MOBILITY編集部

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豊田通商は、準天頂衛星システム「みちびき」(*1)を活用した車線単位の高精度ルートガイダンスシステムの実証事業を、2018年3月(予定)に、タイ・バンコク市で行うことを発表した。

 

この実証事業は日本貿易振興機構(JETRO)の「日ASEAN新産業創出事業」第二回公募の採択案件で、実証実験は2018年3月の実施が予定されている。

豊田通商・ロゴ

豊田通商グループは、世界有数の交通渋滞国タイで、GPSによる単独測位を活用した日本方式の交通渋滞情報生成・配信事業を推進。

 

GPS受信機を搭載したタクシー(プローブカー)から直接収集される位置・時刻などのプローブ情報を基に生成した交通渋滞情報を、交通情報アプリ「TSQUARE」で配信するとともに自動車メーカーなどへ提供している。

 

今回の実証事業では、「みちびき」と「MADOCA」(*2)の活用により、現行システムでは不可能な車線単位のプローブ情報を収集、車線単位の高精度ルートガイダンスシステムの実用化を目指す。

 

同社は、本実証を通じて、交通情報サービスの向上によるタイの渋滞緩和へのさらなる貢献を図るとともに、「高精度測位技術を活用した事業領域」におけるビジネス拡大を狙うとしている。

 

 

[実証実験の概要]

 

本実証実験は、バンコク市内を走るプローブカーに、「みちびき」からの信号と「MADOCA」の補正データを受信可能な「高精度多周波マルチGNSS(*3)受信機」を搭載して行う。

 

従来のGPSに加え、「みちびき」や「MADOCA」から収集するセンチメートル級のプローブ情報を基に、車線単位の高精度交通渋滞情報の生成、高精度ルートガイダンスを配信するための各システムなどの技術評価を行い、最適なルートの提供を目指す。

 

<実証事業期間> 2017年12月~2018年4月

 

<現地実証実験期間> 2018年3月(予定)

 

<実証地> タイ国バンコク市

 

 

「みちびき」は日本の衛星測位システムで、政府が提唱する日本が目指すべき「Connected Industries」の中核基盤技術として期待されている。

 

豊田通商は、この実証事業に関して、「みちびき」を活用した次世代物流技術の確立に貢献するとともに、タイ国の長期ビジョン「タイランド4.0」で求められている、イノベーションや生産性の向上、貿易の多角化を通じた持続的な付加価値を創造できる経済社会の実現にも寄与するとしている。

 

[主な参加団体と本実証事業における役割]

 

 

*1 みちびき
準天頂衛星システムQZSS(Quasi-Zenith Satellite System) .準天頂の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システム (衛星からの電波によって位置情報を計算するシステム)。

*2 MADOCA (Multi-GNSS Advanced Demonstration tool for Orbit and Clock Analysis)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発した衛星信号補正データ生成システム。複数GNSS*3対応の精密軌道クロック推定ソフトウエア。

*3 GNSS (Global Navigation Satellite System)
全地球航法衛星システム。GPS・GLONASS・Galileo・準天頂衛星(QZSS)などの衛星測位システムの総称。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。