NEXT MOBILITY

MENU

2021年3月8日【テクノロジー】

住友ゴムら、X線CTでゴム破壊1000倍速撮影に成功

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

高速4D-CT装置の概略図および3次元的に捉えたゴム破壊が進行する様子

 

 

住友ゴム工業と東北大学多元物質科学研究所の矢代航准教授は3月8日、産学連携による共同研究で、住友ゴムが2015年に完成させた独自の新材料開発技術『ADVANCED 4D NANO DESIGN』にて開発した4D-CT(4次元X線CT)法の約1,000倍速での高速撮影に成功したと発表した。

 

今回の成果は、ゴムに関する様々な知見を有する住友ゴムと、世界最高速のX線CT技術を有する東北大学多元物質科学研究所の矢代航准教授との共同研究で生まれたものであり、この技術により、実際のタイヤ使用時に発生するゴムの破壊を様々な速さで観察ができるようになった。

 

住友ゴムでは2015年の『ADVANCED 4D NANO DESIGN』の発表以来、その基幹技術のひとつであり、世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光研究施設「SPring-8」を活用した4D-CT法で、耐摩耗性能向上を目指した材料開発を行ってきた。これまでの4D-CT法では、1枚の3D画像を撮影するのに数秒程度要するため、より鮮明な画像を得るために撮影スピードの高速化が求められていた。

 

そこで住友ゴムと東北大学は共同で、高速4D-CT法の技術開発を進めてきた結果、1枚の3D画像を得るのに、これまでの約1,000倍速化となる約0.01秒での撮影に成功した。これにより実際にタイヤが摩耗する時に近い状態で、ゴムが破壊する様子を連続的かつ様々な速度で3D観察することが可能となった。

 

住友ゴムでは、今後この技術を活用し、耐摩耗性能に優れた環境に優しいロングライフなタイヤの新材料開発を加速させるとともに、タイヤ開発および周辺サービス展開のコンセプトである「SMART TYRE CONCEPT」材料の開発に繋げていくとしている。

 

さらに、住友ゴムと東北大学が参画する、国立研究開発法人科学技術振興機構が独創的で国際的に高い水準の研究を推進する戦略的創造研究推進事業「CREST」にて、超高速撮影が可能なマルチビーム4D-CT法の開発が進められている。超高速マルチビーム4D-CT法から得られるビッグデータの解析に向けて、機械学習など高度情報処理との融合により、高性能な材料の開発を目指すとしている。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。