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2021年7月30日【トピックス】

川崎重工、不正アクセス(昨年12月公表)の調査報告

NEXT MOBILITY編集部

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川崎重工・HP

 

 

川崎重工は7月30日、昨年12月に公表した第三者による不正アクセスについて、その調査結果を発表した。

川崎重工・ロゴ

 

 

川崎重工は昨年12月、社外から不正アクセスを受け、詳細な調査の結果、一部の情報が海外拠点から外部に流出した可能性があること、また、同時点において社内からの情報流出に関しては、特定できた事実はないが、不正アクセスの範囲が複数の国内・海外拠点であるため公表までに時間を要したこと等を公表。

 

昨年6月11日、社内のシステム監査で発見された不正アクセスは、本来発生しないはずの海外拠点(タイ)からの接続に始まり、以降、他の海外拠点(インドネシア、フィリピン、米国)を経由した断続的な事案も発生。川崎重工では、発見次第アクセスを遮断し、その後も全社的なセキュリティ対策強化を継続的に実施するなど、対策を行ってきた(昨年12月28日公表)。

 

川崎重工は、これら不正アクセスについて、国内外の全事業拠点で、外部専門機関との特別プロジェクトチームによる高度な専門調査を進めてきたが、今回、グループ外に情報が流出した可能性を確認。不正アクセスの範囲・種類を特定すると共に対策を講じ、情報流出の可能性がある顧客に対して、調査結果を報告した。

 

なお、現在まで顧客および取引先に関する具体的な被害は確認されていないと云う。

 

 

[調査結果] (※1)

 

(1)マルウエア調査(※2)

 

グループの主要国内拠点および侵害を確認した海外拠点のPC、サーバ(約29,000台)のマルウエア調査を実施し、海外拠点においてはマルウエア除去による正常化を、国内拠点にはマルウエアが侵入していないことを確認した。

 

(2)フォレンジック分析(※3)

 

通信量が多いPC、サーバ(約6,700台)を抽出し、侵害の痕跡を調査した結果、不正アクセスを受けた可能性のある国内外拠点のサーバ(合計36台)を特定。また、これらサーバに詳細なフォレンジック分析を行い、うち15台のサーバに不審な暗号化ファイルがあったことが判明した。

 

さらに暗号化ファイルに含まれる可能性がある情報を絞り込み、その情報に関係する顧客に対して、分析結果の報告を行った。

 

(3)通信ログ調査

 

通信ログを調査した結果、タイ、インドネシア、米国の拠点からインターネット上の不審なサーバに向けたデータ送信を確認。情報流出の可能性も確認したが、個人情報流出については、現時点では確認された事実はなかった。

 

<対策状況>

 

海外拠点と国内拠点間の通信管理の厳格化、データ交換プロセスの変更、認証基盤といった不正アクセス対策を実施した結果、現時点で新たな攻撃、被害は確認されていない。川崎重工では、さらに常時通信監視を継続し、特にリスクが高いと思われる国内外拠点については端末監視を強化、不正アクセスの検知体制を拡充した。

 

 

※1:顧客に関する具体的な情報や、不正アクセス対策の詳細な情報については、情報セキュリティ確保の観点から開示されていない。

※1:不正かつ有害な動作を行う意図で作成された悪意のあるソフトウエアや悪質なコードの総称。

※3:記録媒体に残された詳細なデータから、事故原因や犯罪の証拠を探し出す作業。

 

 

川崎重工では現在、再発防止に向け、国内外拠点間の通信ネットワーク監視とアクセス制御の厳格化を進め、不正アクセスをいち早く検知すると共に、迅速な被害範囲の特定と対応が可能となるプロセス強化や、人員増による体制強化と情報セキュリティの意識向上を目的とした社内教育を拡充。また、サイバーセキュリティ総括部を中心として、警察、関係省庁、セキュリティ専門会社等と連携し、グループ全体で最新の不正アクセス手法に対応したセキュリティ対策の強化を推進している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。