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2018年9月6日【経済・社会】

デンソー、次世代・半導体開発のThinCI社に追加出資

NEXT MOBILITY編集部

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デンソーのグループ会社で、半導体IP(*)の設計、開発を行うエヌエスアイテクス(NSI-TEXE)は、自動運転技術の実現に向け、次世代の高性能半導体のキー技術を保有する北米のスタートアップ企業、ThinCI社(カリフォルニア)への出資を行った。

 

デンソーは、2016年にThinCI社へ出資を行っており、今回追加で出資を行う。

 

デンソーは、1968年のIC研究室発足以来、ECUやセンサーなどの車載半導体を開発してきた。

 

近年、自動車の電子制御は高度化が進み、それに伴い、車両に搭載される半導体も増加。自動運転の時代には、センサーや車外からの通信により入手した周辺環境などの膨大な情報を、高速処理で把握し、自動走行に必要な判断処理ができる消費電力の少ない高性能半導体が必要になると云う。

 

デンソーでは、自動運転技術に必要とされる半導体の実用化に向け、2017年9月に、次世代の高性能半導体IPの設計、開発を行う新会社エヌエスアイテクスを設立。

 

現在、エヌエスアイテクスで開発を手がける「データフロープロセッサー(DFP)」は、従来型プロセッサーであるCPUやGPUとは特性が異なる新領域のプロセッサーで、複数の複雑な計算処理を反射的に処理。さらに、その時々の情報量や内容に合わせて計算領域を瞬間的に最適化できるため、消費電力や発熱が抑えられると云う。

 

今回、出資を行うThinCI社は、DFPにおける計算領域を最適化し、効率よく同時処理を行う技術を有している。

 

デンソーは、2016年にThinCI社に出資を行い、DFPの実用化に向けた共同開発を行ってきたが、今回、さらに追加で出資を行うことでThinCI社との連携を強化し、DFPの開発を加速させるとしている。

 

*半導体IP:半導体を構成する部分的な集積回路資産(Intellectual Property)

 

[会社概要]

 

<ThinCI社>

 

社名:ThinCI Inc.

所在地:4659 Golden Foothill Parkway, Suite 201, El Dorado Hills, CA , USA

代表者:Dinakar Munagala

設立年:2010年

事業内容:コンピュータービジョン向けのチップ、ソフトウェアなどの開発

 

<エヌエスアイテクス>

 

社名:株式会社 エヌエスアイテクス (NSITEXE,Inc.)

所在地:東京都港区港南2-16-4

社長:新見 幸秀

設立年月:2017年9月

資本金:1億円

出資比率:デンソー 100%

人員数:55人

事業内容:半導体IPおよび関連ツールの開発、ライセンス販売

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。