NEXT MOBILITY

MENU

2021年1月28日【テクノロジー】

メルセデス・ベンツ日本、新型「Sクラス」を発表

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

メルセデス・ベンツ日本は1月28日、フラッグシップモデル新型Sクラスを発表した。同日より全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて発売する*1。
*1:納車時期はモデルにより異なる。

 

メルセデス・ベンツSクラスは、その時点で持てる全ての技術を搭載したメルセデスのフラッグシップモデル。先代は2013年に発表され、累計販売台数は世界で50万台を超え“最も選ばれているラグジュアリーセダン”の一つとなった。

 

今回8年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型Sクラスは「センシュアルピュリティ(官能的純粋)を追求したデザイン」、「人間中心の最新技術」、「安全性の更なる追求」など、「現代に求められるラグジュアリー」を再定義し、その充実を図っている。

 

■エクステリアデザイン
新型Sクラスのエクステリアデザインは「センシュアルピュリティ(官能的純粋)」というデザインの基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く彫刻的な面により、特殊な陰影を生み出している。

 

 

新型Sクラスは前面投影面積がわずかに拡大したにも関わらず、Cd値は最小で0.22(欧州仕様参考値)とすることで、世界最高水準のエアロダイナミクスを実現し、省燃費性能も追求されている。

 

– フロントエンドのヘッドライト
Sクラスならではの3点が光るデイタイムドライビングライトを備え、先代より上下方向に薄く、全体に少し小さく、エッジの効いたクールなデザインに。また、メルセデス・ベンツ伝統の「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットを採用、緩やかな多角形のラジエーターグリルとフロントバンパー下部にはクローム仕上げが施されている。

 

– サイドビュー
ラインやエッジを大幅に削減し、美しい面の張りや陰影でラグジュアリーを表現している一方、サイドウィンドウ下端に近いショルダー部にフロントからリアまでを貫くキャラクターラインを一本通すことで、車高を低く、スマートに見せている。

 

– 格納型のドアハンドル
メルセデス・ベンツ車で初めて、格納型のドアハンドルを採用。キーを持った人が近づくことによって、ボディ面から自動でせり出すこのドアハンドルは、通常時にはボディ面に格納され、シンプルでクリーンな面を際立たせる。万が一の事故の場合などには自動でせり出すことで、従来どおり、強い力で外部から引っ張りドアを開けることができる安全性も継承されている。

 

 

– リアエンド
三角形で横に長い特徴的なデザインの2分割型のリアコンビネーションランプを採用し、よりワイドでシャープに見せるとともに、昼間でも、夜間であってもSクラスとすぐに分かる造形を採用。また、リアコンビネーションランプの上部に左右に通ったクロームラインはボディをワイドに見せる効果がある。

 

■インテリアデザイン
新型Sクラスはインテリアデザインについても最新の「ラグジュアリー」を再定義。デジタルとアナログの美しい調和を図っている。

 

センターコンソール上部に位置する12.8インチの「有機ELメディアディスプレイ」はセンターコンソールのブラックパネルからシームレスに繋がる、縦型のディスプレイ。このディスプレイに多くの機能を集約することで、スイッチ類を減らし、シンプルでクリーンな印象に仕上げている。

 

 

インストゥルメントパネルを覆うウッドトリムは大幅に面積を広げ、高級感を演出するとともに、ドアパネルまで回り込むデザイン。ウッドトリムは標準仕様が、落ち着きのある温かみを感じさせる「ブラウンウォールナットウッドトリム」、AMGラインを選択すると「ハイグロス・スレートポプラウッドトリム」が装着される。

 

センターコンソール、ドアパネル、オーバーヘッドコンソール、そしてステアリングにはブラックパネルのスイッチ類が配され、シンプルでありながら、必要に応じて点灯したり、触覚フィードバックをするなど、使い勝手も考慮されている。

 

メルセデス・ベンツの最新世代のステアリングホイールは、エアバッグを内蔵しながら非常にコンパクトに仕上げられた中央部と、ブラックパネルとシルバーのエッジで縁取られた、ユリの花からインスピレーションを得た造形は、シンプルでありながらラグジュアリーさを演出し、Sクラスならではのウッドステアリング*2はさらにそれを強調している。
*2:標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備

 

 

室内を彩る「アンビエントライト」も大幅に改良され、先代と比べLED光源の数は40個から標準ボディで247個、ロングボディで263個となり、1m2当たり最大200カンデラと、先代の10倍の明るさとなった。周囲の明るさに応じて日中モードと夜間モードが自動で切り替わるとともに、手動でも20段階で調整することができる。

 

■後席左右の「SRSリアエアバッグ*3」<世界初>*4
シートベルトの拘束機能を補完し、乗員の頭や首を支えることで、負荷を大きく軽減。エアバッグの外縁部はチューブ状で、ガスによって強く膨張する一方その内側となる中央部は周囲の空気を取り込んで柔らかく膨張。これにより、乗員の体格やチャイルドシートの有無など様々な状況に柔軟に対応して効果を発揮する。

 

これを万が一の事故の際、膨張させることで表面積を増加し、乗員の傷害の可能性を減らす「SRSベルトバッグ*5」および座面の前部を跳ね上げることで前面衝突時の乗員の潜り込みを防止する「クッションエアバッグ*6」と組み合わせることで、より一層後席の安全性を高めている。SRSはSupplemental Restraint System(乗員保護補助装置)の略称。
*3:ロングボディにオプション装備
*4:2020年9月時点。自社調べ (世界初となるのは後席左右の場合)
*5:S 500 4MATICおよび、ロングボディにオプション装備
*6:ロングボディにオプション装備、助手席側後席のみ装備される。

 

 

■インテリジェントドライブ
新型Sクラスには、これまでのメルセデス・ベンツの安全運転支援システムをさらにアップデートした新しいシステムが採用された。使用されるハードウェアは下記のとおり。

 

– フロント長距離レーダー:長距離 最大検知角度 9度、近距離 最大検知角度 90度
– フロントマルチモードレーダー 2個:最大検知角度 130度
– リアコーナーレーダー 2個:最大検知角度 130度
– ステレオマルチパーパスカメラ:最大検知角度 70度
– 360度カメラ 4個:最大検知角度 180度
– 超音波センサー 12個:最大検知角度 120度 (駐車支援に使用)

 

<追加された新しい機能>
– 「アクティブステアリングアシスト」
必要な車線認識を、従来のステレオマルチパーパスカメラだけでなく、360度カメラシステムも使用することで、対応が可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持することが可能になった。

 

– 「アクティブエマージェンシーストップアシスト」
ドライバーが周囲の道路状況に反応しなくなってからかなりの時間が経過していると判断した場合に警告を発したり、徐々に減速して最終的に車両を停止させる機能。アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックとアクティブステアリングアシストが使用されていない場合でも、作動するようになった。

 

– 「アクティブブレーキアシスト」
交差点や曲がり角での右左折の際に、対向、飛び出し、巻き込みなどにより、車、自転車及び歩行者と衝突する危険がある場合、警告や自動ブレーキ
が作動するようになった。

 

 

– 「緊急回避補助システム」
車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストする機能。自車と同じ方向や反対方向に進む歩行者や自転車を含む車両も検知するようになった。

 

– 「アクティブレーンキーピングアシスト」
走行している車線を意図せず逸脱しそうな場合に警告、および進路を修正する機能。芝などの路肩に対しても反応するようになった。またメニューで3段階で感度が調整できるようになった。さらに、作動時にアクティブアンビエントライトやヘッドアップディスプレイによって、強調警告がされる。

 

– 「アクティブブラインドスポットアシスト」
車両の斜め後ろのミラーでは見にくい死角エリアに車両や自転車がいることを警告し、30km/h以上で走行中に側面衝突の危険がある時に危険回避を
サポートする機能。停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用。さらに、乗員がドアハンドルに手をかけようとする動作を検知し、アクティブアンビエントライトによって、強調警告がされる。*7
*7:内装色がブラックの場合のみ、ドアハンドルに手をかけようとする動作にも反応する。

 

– 「PRE-SAFE®インパルスサイド」
フロントバンパー外側のレーダーセンサーが、側面衝突が不可避であることを検知すると、衝突側前席バックレストのサイドサポートに内蔵されたエアチャンバーが瞬時に膨張。乗員をドアから遠ざけることで衝撃の軽減を図る。

 

 

■四輪駆動 4MATIC とリア・アクスルステアリング
新型Sクラスは全モデルで、「9G-TRONICオートマチックトランスミッション」を採用。1速から9速までの変速比幅が広いことから、エンジン回転数が大幅に低減され、優れたエネルギー効率と快適性を実現した。そして、全モデルで四輪駆動システム「4MATIC」を採用し、安定した走行が可能になっている。

 

従来、大型なボディを有するSクラスでの四輪駆動システムの採用は、後輪駆動と比較して小回りが効きづらくなるというデメリットを伴った。新型Sクラスでは後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用することで、そのデメリットを解消。大型なSクラスであっても従来のメルセデスの美徳である小回り性能を犠牲にしないだけではなく、中高速域での安定性や四輪駆動によるメリットも並立させている。

 

– 駐車モード:フロントホイールと逆方向に最大4.5度
– シティモード:フロントホイールと逆方向に最大4.5度(約60km/h以下)
– 高速域での走行安定性:フロントホイールと同方向に最大2.5度(約120km/h以上)
– ドライビングダイナミクス向上:フロントホイールと同方向または逆方向に最大3度まで。(約60-120km/h)

 

■MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)
新型Sクラスには、12.3インチのワイドディスプレイを採用するインストゥルメントクラスターと、12.8インチの縦型有機EL(OLED)ディスプレイを採用するセンターディスプレイの2画面を標準装備。さらに「リアシートコンフォートパッケージ*8」を選択することで、後席左右に11.6インチの後席ディスプレイが装備される。
*8:S 500 4MATICおよびロングボディにオプション装備

 

 

また、2018年から順次各モデルに搭載している対話型インフォテインメントシステム「MBUX」が、さらに進化。ボイスコントロールは「ハイ,メルセデス」をキーワードとして起動する。

 

今回初めて、前後席それぞれ左右計4席のどの席から発話されているかを聞き分け、アンビエントライトでその席をハイライトする機能を搭載*8。発話者のゾーンのみ温度設定を変更したり、エンターテインメントシステムを操作するなど、それぞれの席に紐づいたコマンドを実行することができるようになった。

 

「MBUXインテリア・アシスタント*9*10」も採用され、手のジェスチャーで様々な操作が可能に。例えば、Vサインによって、お気に入りの機能のショートカットが有機ELメディアディスプレイに表示できたり、リーディングライトやサーチライトのオン・オフやパノラミックスライディングルーフとサンシェード*9の開閉、ドライバーがバックギアにシフトして後ろを振り返るとリアウィンドウの電動ブラインド*8が自動で開くなど、利便性を向上させている。
*9;標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備
*10:内装色がブラックの場合のみの機能。

 

 

さらに、後席左右に装備される11.6インチディスプレイ*8は、テレビや映画、音楽を鑑賞できるほか、目的地の設定や車両機能の設定などの機能がタッチスクリーンおよび専用のリモコンで操作することができる。例えば前席ではテレビ、後席右側では映画*11、後席左側ではラジオなど、それぞれ別のプログラムを楽しむことが可能で、後席には無線ヘッドフォン*8が2つ装備される。また、前席の有機ELメディアディスプレイで選択したプログラムを、画面上で後席にドラッグすることで、そのプログラムをシェアすることができるなど、スマートフォンのような直感的な操作ができる。
*11:HDMI接続での映像入力が別途必要になる

 

■生体認証によるシートポジション等の設定
新型Sクラスはドライバーの顔*12、指紋、声の3種類いずれかの生態認証もしくはPINコードによる、計4種類の認証が可能。どれか一種類の認証により、シート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコックピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビゲーションのお気に入り設定などを統合して読み込むことが可能。*13*14また、助手席や後席左右も、声、もしくはPINコードによる認証が可能で、シートポジションなどの読み込みができる。
*12:全モデルにオプション装備
*13:認証せず、全て個別に手動で設定することも可能。
*14:マスク等を装着していると顔認証は使用できない。

 

 

■世界初*15ARナビゲーションをフロントウィンドウに表示
世界で初めて*15AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを有機ELメディアディスプレイだけでなく、フロントウィンドウに投影するシステムをメーカー純正オプション*16で選択することができる。従来、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、新型Sクラスでは、それに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。さらに、フロントウィンドウのヘッドアップディスプレイ上には、進むべき道路が約10m先の景色に重ねて矢印で表示される。車の進行方向が変わると、それに従って矢印も動き、常にどの方向に進むべきかを表示する。これにより、目線を逸らさず、より直感的にどの道路に進むべきかを判断することができる*17。
*15:2020年9月時点。自社調べ (メーカー純正オプションとして)
*16:全モデルにオプション装備
*17:ARナビゲーション、ヘッドアップディスプレイともに、オン/オフの切り替えが可能。ARナビゲーションをオフにした場合、従来どおり、有機ELメディアディスプレイ上に地図上の道路をハイライトする画面が表示可能。また、オンの場合は、ARナビゲーションと従来のナビゲーションが同時に表示される。

 

■3Dコックピットディスプレイ
インストゥルメントクラスターは、速度計などの表示が立体的に見える、「3Dコックピットディスプレイ」が採用*18。内蔵されるドライバー側を向いた2つのカメラによって可能になった、ドライバーの左右それぞれの視線を追跡する技術により、特殊なメガネを使用せずにドライバーに3D映像を見せることができる。
*18:全モデルにオプション装備

 

 

■カミングホームフィーリング
Sクラスは全ての乗員が、まるで自宅にいるかのように寛げる空間を提供することを目指している。

 

新型Sクラスではさらなる静かさを追求するため、ボディシェルの一部に遮音発泡材を採用。これにより、Cピラーを通した音の伝達など、ボディ構造内の遮音性能が大幅に改善している。また、ファイアウォール遮音材をAピラーの側面やフロア部まで延長している。

 

この高い静粛性をベースとして、オーディオシステムも充実させた。「Burmester®3Dサラウンドサウンドシステム(パーソナライゼーション機能付き)*19」は、特別なBurmester®アルゴリズムと2個のヘッドライナー内蔵スピーカーを搭載する、合計15スピーカー、710Wの出力のオーディオシステム。デジタル技術により各スピーカーをアクティブに駆動することで、表現力豊かで自然なサウンドを生み出す。
*19:標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備

 

また、サブウーファーを含む合計30個のスピーカーと2基のアンプ、合計1750Wの出力の「Burmester®ハイエンド4Dサラウンドサウンドシステム*20*21」は、3次元の豊かな音響にさらにもう1つ次元を加えた4Dサウンドを提供。これは、各シートに振動を伝達するエキサイターを採用し、シートの振動で音楽を表現する。
*20:ロングボディにオプション装備
*21:トランクルームの左側にサブウーファーが装備されるため、長尺物の積載に影響が出る可能性があります。また、トランク容量が25L(VDA方式)減少する。

 

新型Sクラスのシートは人間工学を考慮し、心地よく、疲労しにくいようにデザインされている。「エナジャイジング コンフォート*22」で各種ヒーターやパフュームアトマイザー、シート設定、照明、音楽等のシステムを統合的にコントロールし快適性を向上。さらにシートクッションとバックレストのわずかな動きにより、着座姿勢の変更をサポートする「エナジャイジングシートキネティクス」を装備している。
*22:前席 標準ボディにオプション装備、ロングボディに標準装備。後席 S 500 4MATICとロングボディにオプション装備

 

 

新型Sクラスの後席は、新たに、左右のシートにヒーター機能付きの調整可能な追加ヘッドレストクッションを採用。これは、内蔵の膜ヒーターを使って、乗員の頭や首を気持ちよく温めるもので、ヒーター機能はシートヒーターを介して起動する。

 

新型Sクラスには、高い紫外線カット機能を持った、グリーンティンテッド断熱ガラスをフロントとフロント左右に、プライバシーガラスをリア左右2枚ずつとリアの計5枚に標準装備している。また、フロントウィンドウは遮音膜を挟み込んだ合わせ安全ガラスを採用。さらに、遮音効果や赤外線を反射する性質を持つ全面合わせガラスを設定*23し、快適性を追求している。
*23:S 400 d にオプション装備、その他モデルに標準装備

 

■テレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準設定
「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、Send2Carなどを3年間無償で提供する「快適サービス」、メルセデス・ベンツ 24時間コンシェルジュサービスを1年間無償で提供する「おもてなしサービス」の3つのサービスカテゴリーから構成される。

 

■パワートレイン
S 400 d 4MATICとS 400 d 4MATIC ロングには、最高出力330PS(243kW)、最大トルク700N・mと、メルセデス・ベンツ乗用車のクリーンディーゼルエンジンの中で最高水準の出力を誇る3リッター直列6気筒ディーゼルエンジン「OM656」を搭載。2ステージターボチャージャーを使用し、小さいタービンにはさらに可変タービンジオメトリーを採用し、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能にしているほか、低振動で高い静粛性を有している。

 

排出ガスの浄化システムはエンジンに近接し搭載されたことで、排出ガスの温度低下による浄化効率の低下を防ぐことを可能にしている。ターボチャージャーから出た排出ガスは、まず酸化触媒へ送られた後、AdBlue®が添加され、下流のsDPF(DPF with SCR Coating:選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)で粒子状物質の捕集と窒素酸化物の低減を行った後、SCR触媒でさらに窒素酸化物の処理を行う。

 

その後、新しく追加されたSCR触媒でさらに窒素酸化物の低減を行うと同時に、余剰のアンモニアを処理するアンモニアスリップ触媒(ASC)を備えることで、運転状況が急激に変化した場合にもアンモニアが外気中に放出されることを防ぐことが可能となった。その結果、常に十分な量のAdBlue®を噴霧することが可能となり、窒素酸化物の処理能力を高めることに成功している。

 

 

S 500 4MATICとS 500 4MATIC ロングには、コンパクトな3リッター直列6気筒ガソリンエンジン「M256」とともに、「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」、「48Vボルト電気システム」などの技術を搭載することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現している。

 

エンジン単体で最高出力435PS(320kW)、最大トルク520N・mを発生させ、さらに、エンジンとトランスミッションの間に配置された、最高出力22PS(16kW)、最大トルク250N・mを発生する電気モーター「ISG」と、「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電する。

 

エンジンが低回転時には、その電力を利用して動力補助を行うことで、高い効率性と、力強い加速を実現。スターターが、従来より高出力な電気モーターとなることで、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性を向上した。さらに、このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行う。これによりシフトチェンジに必要な時間が短縮され、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを実現する。

 

■サスティナビリティ
新型Sクラスは、再生プラスチックで作られたケーブルダクトや、再生ナイロン糸で作られたフロアカーペットなど、資源保全型材料を使用して作られたコンポーネントを、重量にして98kg以上使用。再生材料を含むコンポーネントの数は、先代モデルの2倍以上に当たる120点にのぼる。そのほか、再生可能原料を約40kg使用している。

 

また新型Sクラスは、ジンデルフィンゲン工場(ドイツ)の中に新しく建設された「ファクトリー56」で組み立てられている。この組み立て工場は従来と比較し約25%の省エネルギーを達成、また、年間に必要な電力の約30%を担うことが可能な12,000以上の太陽光発電モジュールと屋上緑化、再生可能エネルギーで発電された電力を使用するなどにより、CO2 ニュートラルを実現している。さらに、この工場は様々なボディタイプやパワートレインの組み合わせに簡単に対応できるように設計されており、高い生産のフレキシビリティが確保されている。

 

■発表記念特別仕様車「S 500 4MATIC ロング ファースト エディション」
新型Sクラスの発表を記念した日本限定540台の特別仕様車「S 500 4MATICロング ファースト エディション」も本日から注文受付を開始する。この特別仕様車はS 500 4MATIC ロングをベースとした限定車。

 

エクステリアは標準仕様と、よりスポーティなAMGライン仕様の2種類。エクステリアカラーはそれぞれダイヤモンドホワイトとオブシディアンブラックの2色から選択可能で、AMGライン仕様ではさらにインテリアカラーもブラックとシエナブラウン/ブラックの2種類から選ぶことができる*24。
*24:標準仕様のインテリアカラーはブラックのみ。

 

標準仕様では19インチマルチツインスポークアルミホイール、AMGライン仕様では21インチAMGマルチスポークアルミホイールと1インチずつ大型化した専用のアルミホイールを装備し差別化を図っている。

 

インテリアはダッシュボードや前席のセンターコンソール、ドアトリムなどにもナッパレザーを用い、ルーフライナーはDINAMICA仕様とし、さらに前席背面や後席中央のアームレストの一部にもウッドトリムを装備するなど質感を向上させている。

 

インテリアトリムには「ハイグロス・スレートポプラウッドトリム」を採用*25し、クールな印象を際立たせている。また、後席左右に装備される 11.6インチリアエンターテインメントシステム、助手席側後席のフットレスト付エグゼクティブシートやSRS*26 リアエアバッグに代表されるリアコンフォートパッケージを標準装備とし、後席の快適性を大きく向上させている。
*25:特別仕様車ではないモデルにオプション装備となる AMG ラインを選択した場合にも、このインテリアトリムが採用される。
*26:SRS は Supplemental Restraint System(乗員保護補助装置)の略称。

 

 

■メーカー希望小売価格*27 ( )内は消費税抜き車両本体価格
– S 400d 4MATIC:¥12,930,000 (¥11,754,546)
– S 500 4MATIC(ISG搭載モデル)*28:¥13,750,000 (¥12,500,000)
– S 400 d 4MATIC ロング:¥16,780,000 (¥15,254,546)
– S 500 4MATIC ロング(ISG搭載モデル)*28:¥17,240,000 (¥15,672,728)
– S 500 4MATIC ロング ファースト エディション(ISG搭載モデル)*28:¥19,380,000 (¥17,618,182)
– S 500 4MATIC ロング ファーストエディション<AMGライン>(ISG搭載モデル)*28:¥20,400,000 (¥18,545,455)
*27:上記のメーカー希望小売価格は、付属品価格、税金(消費税を除く)、保険料、登録に伴う諸費用を含まない車両本体価格。また、「自動車リサイクル法」に基づく、リサイクル料金が別途必要となる。メーカー希望小売価格は参考価格。
*28:ISGはIntegrated Starter Generatorの略称。

 

なお、新型Sクラスには、新車購入から3年間、一般保証修理/定期メンテナンス(点検整備の作業工賃・交換部品)/24時間ツーリングサポート/地図データ更新*29が無償で提供される走行距離無制限の保証プログラム「メルセデス・ケア」が適用される。また、メルセデス・ケア期間中には、希望のモデルを3回無料で利用できる週末貸出サービス「シェアカー・プラス」が利用できる。メルセデス・ケア終了後も引き続き2年間、一般保証、定期メンテナンスや24時間ツーリングサポートを利用できる有償のサービスプログラム「メンテナンス&保証プラス*30」も用意されている。
*29:地図データの更新にはMercedes me connectサービスのアクティベーションが必要となる。
*30:メンテナンスサービスは総走行距離 75,000km までで終了となる。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。