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2021年9月29日【アフター市場】

トヨタ、販売店での指定整備違反を受け全拠点総点検を実施

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車・ロゴ

 

 

トヨタ自動車は9月29日、トヨタおよびレクサス販売店における指定整備違反を受けた全4,852拠点総点検の結果と今後の再発防止への取り組みを報告した。

 

これら総点検などによる結果、これまで販売店11社12店舗にて不正車検が行われていたことが判明。不正車検が判明した店舗においては、いずれも顧客へ謝罪の上、当局の指示を仰ぎながら、再検査等を順次実施している。

 

このような不正車検が行われた背景には、販売店の人員や設備が、仕事量の増加に追い付かないことによる負荷や、車検制度への認識、販売店の幹部と現場との風通し・風土、作業を監査する機能など、様々な課題がある。

 

また、メーカーとして、現場の実態や要望を十分に把握できずに、入庫台数や売上などの数値目標を中心とした方針や表彰制度を展開してきたことは、メーカーの責任であり、要因の一つとなったとしている。

 

 

■全店舗総点検の実施結果と今後の取り組みについて
– 全店舗総点検 実施概要(実施期間:7月20日~)
・対象・体制
全国トヨタ・レクサス販売店 全拠点(指定・認証工場、車検センター 4,852拠点)
トヨタ自動車社員約530名も訪問し確認
・項目・方法
指定整備・法令項目に加え、会社の仕組みや風土を含め58項目。
本部・マネージャー・スタッフ・エンジニアを対象に、直近の資料・帳票等を、適宜確認しながら聞き取り・現場確認を実施

 

– 総点検・調査結果
一部の販売店にて指定整備違反が判明し、顧客対応を実施すると共に、管轄運輸支局へ報告した。レクサス高輪と同様に一部検査の未実施、検査結果の改ざんが確認されたほか、検査員による整備作業の実施、一部確認作業の未実施等の違反をおこなっている店舗が「11社・12店舗」存在した。(今回の総点検も含め自社での発見が8件、国土交通省 各運輸支局による監査にて4件が判明)

 

<総点検結果から見えてきた課題>
①サービス現場における過大な業務量と、エンジニアの人員不足
・作業手順や作業内容が決まっていない、または見直しが不十分
・エンジニアが納車引取りや洗車作業等、付随する業務に追われていたこと
②車検制度への役割認識と遵法意識の不足
・経営層・管理者や検査員本人が、国の業務を代行している認識の甘さ
・サービスと営業間のコミュニケーション不足、サービスへのしわ寄せ
③経営層・管理者と現場作業者の風通しの悪さ
・経営層と管理者が目標や実績のみを管理し、現場の実態を把握できていないこと
・エンジニアが働く環境、ストレス、処遇等の悩み・不満を言いづらい雰囲気
④指定整備における監査機能の不備
・監査の目的や内容への理解が不足し、帳票類の確認に留まるなど監査手法が不十分
・完成検査が正しくおこなわれたかを、第三者が確認する手段がないこと
⑤車検を正しくおこなうための顧客への確認や説明の不足
・車種・年式等問わず、1台当りの作業時間が一律に固定され時間が目的化していたこと
・車からの荷物降ろし、来店時間等、お願いすべき事項が出来ていないこと

 

<販売店における今後の取り組み>
①「過大な業務量と工員不足」への対応
・標準作業の明確化とTPS(トヨタ生産方式)に基づいた改善活動
・エンジニアを本来業務に集中させる対応(作業の切り分けや専用スタッフ配置など)
・エンジニアの採用促進(外国人留学生や技能実習生を含め多様な人材登用など)
・土日などの車検整備の入庫集中を回避するため、平日入庫、他拠点での対応を促進
②「車検制度に対する役割認識と遵法意識の不足」への対応
・代表者や店長、営業スタッフ、エンジニアに対する指定事業の重要性の教育強化
③「経営層・管理者と現場作業者の風通しの悪さ」への対応
・代表者や経営層が現場をまわり「現場の困り事」に対応する活動の継続実施
・困りごとを相談できる窓口の設置と従業員への周知
④「指定整備における監査機能の不備」への対応
・監査内容の見直し(従来の記録簿点検のみならず、作業実態も確認)
・定期的な自主点検・店舗間のクロスチェック
⑤「顧客への説明不足」への対応
・顧客への周知(入庫前の車両状態確認、荷物降ろし、追加作業発生時の延長等)

 

<トヨタ自動車における今後の取り組み>
①TPS(トヨタ生産方式)に基づいた改善活動・販売店活動の支援
・車検標準作業手順書のひな型や作成ツールの配付、教育コンテンツの提供
・改善や風土改革のノウハウを有するトヨタ自動車 工場現場の社員の派遣
・トヨタ自動車の工場現場における店舗マネジメント研修
②販売店との向き合い方・制度の見直し
・全国一律の方針・目標管理から1店舗1店舗の困り事をベースとした働き方へ見直し、販売店表彰制度、販売店契約の見直し 等

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。