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2017年12月11日【特集】

トヨタ自動車、友山茂樹氏に訊くモビリティの未来とコネクティッド戦略(後編)

佃 義夫

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自動車市場に「新たな産業革命」が押し寄せる中、トヨタ自動車で特に注目される事業部門が「コネクティッドカンパニー」だ。「コネクティッドカー」つまり、つながるクルマはIT(情報技術)からAI(人工知能)に、さらにあらゆるモノがネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)の進展と共に進化の方向にある。その事業の舵取りを担う「コネクティッドカンパニー」プレジデントである友山茂樹専務に、コネクティッド戦略からみるモビリティの方向性と課題を聞いた(前週11月4日のインタビュー前編を踏まえた後半となる。なお前半はこちら

 

 

——トヨタとして捉えるコネクティッド戦略の課題は。

友山 今後、自動車ビジネスはどんどん民主化していく。これは様々な意味での民主化と言うことであり、そこには「電動化」や「情報化」、「知能化」などの技術革新の動きに加え、多様な企業など、時代を塗り替えようとする人的リソースも加わってくる。

 

具体的な動きでは、自動運転やバリューチェーンの変化。ライドシェアといった自動車利用に関わる新たな動きに対してもそうだ。そうしたなか特にグローバルIT企業の存在は、伝統的な自動車産業にとっては脅威になるとの見方もある。

しかし我々は、これらをリスクとは捉えない。こうした時代の流れを我々は積極的にチャンスに換えていくべきあり、そのためにトヨタが今後、何を強みに、どのような事を成し遂げようとしているかが、ひとつの鍵となるだろう。

 

例えばその切り口として、我々は旧態の産業資本で云う「マニュファクチャラー」ではないということだ。

我々のトヨタのビジネスは、マニュファクチャラーとしての事業だけで語れるものではなく、「人から人へ」と製品の流通ネットワークを広げていくディストリビューターでもあるということを忘れてはならない。

 

つまりトヨタは、自らの手でものづくりを行って独自の製品を生みだし、さらにその製品の販売網を広域で持ち併せ、自らで全域をコントロールしているというところが大きな意味を持つ。

この他には代え難い、強みを活かすことができれば、グローバルIT企業とも手を組むことができるし、むしろ先進国など一部の国際環境に於いて成熟産業となった同市場を、改めて成長産業に切り替えていくことすらできると考えている。

 

 

——トヨタ自動車としてこれまで培った財産を強みにつなげるということか。

友山 クルマを作る人、売る人、整備する人など自動車ビジネスのバリューチェーンが、コネクティッドという技術と融合することでより確実に、一貫してつながってくる。そうした中バリューチェーンを広げていくためのコネクティッド戦略を、明日のトヨタの強みとしていかねばならない。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域の取材活動を経て同社出版局へ。コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に環境&リサイクル紙、車両ケア&整備ビジネス専門誌等の創刊誌編集長を歴任。独立後は一般誌、Web媒体上でジャーナリスト活動を重ね30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。