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2019年6月19日【アフター市場】

損保ジャパン、移動支援サービス専用自動車保険を販売

NEXT MOBILITY編集部

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損害保険ジャパン日本興亜は、高齢者をはじめとする地域住民の移動支援を後押しするため、業界初(※)となる「移動支援サービス専用自動車保険」を開発し、7月から販売する。

 

※ボランティアドライバー等が自ら所有する自動車で移動支援サービスを提供している間の事故を、事業者側が加入する「移動支援サービス専用自動車保険」で優先して補償する点が業界初(損保ジャパン日本興亜調べ)。

損保ジャパン日本興亜・ロゴ

[商品開発の背景]

 

地域交通の持続可能性や、運転免許返納後の移動手段の確保といった課題に関して、公共交通が十分でない中山間地域や過疎地域では、高齢者をはじめ、買い物や通院など、日常の移動に不自由している人たちがいる。

 

道路運送法では、「自家用有償旅客運送(※1)」 や「許可・登録を要しない輸送(※2)」として、市町村やNPO法人等を運営主体(以下、移動支援サービス提供団体)とする自家用車での輸送を認めており、自家用車に依存しなくても生活できる環境づくりのため、公共交通を補完する移動手段の確保は、今後重要性を増すものと考えられる。

 

一方、有志のドライバーなど(以下、ボランティアドライバー)が自ら所有する自家用車を持ち込んで移動支援サービスを提供している場合、事故が発生した際には、ボランティアドライバー自身が契約する自動車保険を使用することとなり、これがドライバー確保のうえでの一つの課題となっている。

 

国土交通省の「高齢者の移動手段の確保に関する検討会(※3)」においても、高齢者の移動ニーズに対応した輸送環境の整備のため、「移動支援サービス提供団体が、サービス提供中の事故に備えて手配できる保険」の必要性が議論されてきた。

 

そこで、損保ジャパン日本興亜は、地域における移動支援の実現を後押しするため、「移動支援サービス専用自動車保険」を開発した。

 

 

 

 

※1・※2「自家用有償旅客運送」と「道路運送法の許可・登録を要しない輸送」:バス・タクシー以外の地域の移動手段として、市町村やNPO等が提供する輸送形態。

 

・ 自家用有償旅客運送:必要な安全上の措置をとったうえで、市町村やNPO法人等が道路運送法に基づく登録を行い、自家用車を用いて提供する運送サービス。安全・安心を確保するための措置として、①安全確保(2種免許または1種免許+講習、運行管理の責任者の選任等)、②利用者保護(対価掲示)が求められる。

 

・ 道路運送法の許可・登録を要しない輸送:地域の移動手段の確保のため、道路運送法の許可または登録を要しない助け合いによる運送。

 

※3:国土交通省「高齢者の移動手段の確保に関する検討会 中間とりまとめ<http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_fr_000084.html>」参照。

 

 

[移動支援サービス(※)専用自動車保険の概要]

 

※「移動支援サービス」とは、移動支援サービス提供団体の指示により、事前に登録されたボランティアドライバー等(以下、「登録ドライバー」)が自動車に利用者を同乗させ、出発地から目的地まで利用者を移動させるサービスをいう。

 

(1)商品の概要

 

登録ドライバーが自ら所有する自動車を移動支援サービスに使用している間の事故については、「移動支援サービス専用自動車保険」から優先して保険金を支払う。これにより、この自動車保険の補償する範囲においては、登録ドライバー自身が契約している自動車保険を使用する必要がなくなる。

 

 

 

 

 

<契約者・記名被保険者>

 

移動支援サービス提供団体(※)

 

※:移動支援サービス提供団体が自ら移動支援サービスを提供していること、登録ドライバー・契約自動車等を管理する能力を十分に有していること等の条件がある。

 

<対象自動車>

 

登録ドライバー等が所有する自動車(記名被保険者が事前に承認したもの)。

 

<対象事故>

 

移動支援サービスのために自宅を出発した時から自宅に帰着した時までの間に発生した事故。

 

(注)移動支援サービスの提供を行うにあたり、その合理的な経路を著しく逸脱している場合を除く。

 

(2)販売開始時期

 

2019年7月1日以降の保険始期契約から。

 

 

[今後について]

 

地域交通については、未来投資会議(※)においても、自家用有償旅客運送の制度を利用しやすくするための見直しが議論されていることから、今後さまざまな形態が広がっていくことが見込まれることから、損保ジャパン日本興亜では、今後も社会課題をいち早く捉えた保険商品やサービスを開発していくとしている。

 

※)未来投資会議(官邸HP、第24回(2019年3月7日)および第28回(2019年6月5日)< http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/>参照)。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。