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2021年2月2日【MaaS】

NTTドコモ、愛・地球博記念公園でモビリティ体験実証

NEXT MOBILITY編集部

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自動運転車両 「MOOX」内で配信するコンテンツストーリー、キャラクター

 

 

NTTドコモ(以下、ドコモ)は2月2日、2021年2月12日(金)から2月19日(金)まで、愛・地球博記念公園(愛称・モリコロパーク)で、XR※1 が体験できる自動運転車両を使い、「新しいモビリティ空間体験」の展示および「テーマパークにおけるエンタメ体験型の移動」の実証実験(以下、本実証)を行うことを発表した。
※1 XRとは、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)といった先端技術の総称。

 

この実証は、愛知県が手掛ける自動運転社会実装プロジェクト推進事業の一環として行い、ドコモのほか、トヨタ自動車、トヨタ紡織、JTBなどが事業者として参画。テーマパーク内の施設間を自動運転車両で移動することを想定して、二つのテーマで実施する。

 

ドコモは、愛知県と2019年から自動運転の社会実装を見据えた実証実験を継続して実施している。今後、XRによるモビリティの新たな価値創造と、テーマパークやスマートシティなどでの新しい移動体験の提供をめざしていくという。

 

 

■トヨタ紡織の自動運転コンセプト車両「MOOX(ムークス)」を使った実証
テーマパーク内回遊の価値向上に取り組む。

 

車両を公園内の大芝生広場を周回するルートで運行させ、車内で、走行位置に合わせて、AR※2 によるゲームやライブを配信。車窓に搭載された透明ディスプレーに AR の映像が表示されるとともに、映像に合わせて座席が振動したり香りが広がったりする。また、ARの映像は乗客のジェスチャーに合わせて変化し、インタラクティブな体験が可能。
※2 ARとは、拡張現実と呼ばれ、仮想世界を現実世界に重ね合わせて体験できる技術。

 

その他にも、乗客の体温、心拍数のモニタリング、深紫外線を用いた自動除菌システム※3 を活用し最先端の安心・安全な車室環境を提供する。さらに、走行中の路面の様子は、ドコモの5Gを活用して、鮮明な映像で遠隔監視者に配信し、自動運転車両の安全運行にも取り組む。
※3 自動除菌システムは、深紫外線を用いて除菌を行う仕組み。車室内無人状態で除菌を実施する。深紫外線発生装置(光源単体)は除菌実証実験済み。車室空間での除菌効果は検証中。

 

夜間には、走行中車両を用いたプロジェクションマッピングを行う。MOOXに搭載した小型プロジェクターにより、車両の走行に合わせ、キャラクターを光の中に出現させるプロジェクションマッピングを車両前方に投影し、技術的実現性とビジネスモデルの可能性を検証する。

 

ジェスチャーゲームイメージ

 

 

■トヨタの自動運転コンセプト車両「SQUAL(スクォール)」を使った実証
移動時間の価値向上のほか、車両周辺スポットへの送客やテーマパーク内の回遊促進に取り組む。

 

車内では、乗客を取り囲むように設置された3面の窓型ディスプレーに、ドコモのコンテンツ配信技術とARおよびVR※4 技術を掛け合わせることで、愛知県内の観光施設や観光スポットを投影。これにより、観光施設や観光スポットにワープしたかのような体験をすることができる。乗車時には、施設予約やクーポン取得などの疑似

 

体験が可能。また、SQUAL車内ではディスプレーからドリンクの注文も可能で、ドリンクは配送パレット※5 が車両まで配達サービスする。
※4 VRとは、仮想現実と呼ばれ、仮想世界に入り込んでいるかのような体験ができる技術。
※5 配送パレットとは、小型の搬送用自動運転モビリティ。

 

また、SQUAL降車後には、愛・地球博記念公園内スポットまでの徒歩移動をより楽しめるよう、位置情報に連動した周辺スポット情報やXRのエンタメコンテンツを手元のタブレット端末に配信する。降車後の徒歩移動中も含め、XRを使ったモビリティ内外における新たな価値創出の可能性を幅広く探る。

 

なお、SQUALはMOOXと同様に乗客の状態をモニタリングする。また、ディスプレーに映し出されるコンテンツの操作に非接触のジェスチャー方式を採用することで、衛生的な車室空間の提供を行う。

 

ドリンク注文時イメージ

 

 

 

■実証実験の概要

1.目的

ドコモのXR技術によるモビリティの新たな価値創造と、テーマパークや、スマートシティなどでの新しい移動体験 の検証

2.実施内容

(1)トヨタ紡織の自動運転コンセプト車両「MOOX」を利用したテーマパーク内回遊の価値向上の検証

(2)トヨタの自動運転コンセプト車両「SQUAL」を利用した移動時間の価値向上、車両周辺スポットへの送客、 テーマパーク内の回遊促進の検証

3.日程

実証実験:2021年2月12日(金)~2月19日(金)

(一般公開:2021年2月13日(土)・2月14日(日) 午前9時~正午、午後1時30分~午後4時30分)

4.場所

愛・地球博記念公園(愛知県長久手市茨ケ廻間乙 1533-1)

<地図>

 

5.一般公開イベント

2021年2月13日(土)・14日(日)の2日間、2種類の車両への乗車体験ができるイベントを開催する。

<一般公開内容>

・MOOXやSQUALの試乗体験

※一般公開日は、各日午前8時30分から、現地で先着順に試乗受け付けを行う。 中学生以下が試乗する場合は、保護者の同乗が必要。 MOOX試乗は身長130cm以上、SQUAL試乗は身長120cm以上の人に限る。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。