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2018年12月3日【テクノロジー】

オムロン、業界初の2D寸法外観検査装置で車載部品検査を自動化

NEXT MOBILITY編集部

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オムロンは、寸法検査とキズやクラックなどの欠陥をみる外観検査を同時に実行する、業界初の「2D寸法外観検査装置 VT-M121」を12月から出荷する。

 

「VT-M121」は、EMS(*1)国内最大手のシークスの協力の下、自動車業界で要求される品質基準で全数検査が可能なことを実証。

 

これまで検査員の目視による抜き取り検査で行われていた車載部品の検査工程を自動化し、製造ライン内で全数検査を行うことで、高い信頼性と品質が要求される車載電装品の「ゼロディフェクト(不良品ゼロ)」達成に貢献すると云う。

 

*1)EMS(Electronics Manufacturing Service):電子機器の受託生産を行うサービス。

オムロン・ロゴ

自動車業界では、現在、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転、電気自動車などの開発の進展により、電波を使った車両や歩行者を検知するミリ波レーダーや、ドアミラーやルームミラーの代わりに搭載される電子ミラー、LEDヘッドランプなど、自動車の安全を支える重要保安部品の電装化が進んでいる。

 

一方、これらの車載電装部品は、高密度化や微細化が進み目視検査に時間がかかるため、検査工程はロット単位での抜き取り検査にとどまり、重要保安部品としてのさらなる品質と信頼性の強化に向けての、全数検査と自動化が急がれている。

 

「VT-M121」は、これまで人の目でしか捉えられなかった欠陥などを、照射光の色や角度を自在に調整できる「MDMC照明」を持つ高性能画像処理システム「FHシリーズ」で検出し、また、シーケンス制御とモーション制御を統合した「NJシリーズ」の「制振制御技術」でカメラの移動時に生じる揺れを最小化し、高速で高精度な検査を実現。

 

自動車業界の要求品質に対応する「繰返精度 10μm(参考値)」の寸法検査性能や検査時間短縮を実現する「寸法検査と外観検査の同時検査」により、これまで抜き取り検査では対応できなかった「全数保証」と「検査情報の蓄積・管理」に対応し、「ゼロディフェクト」を達成するとしている。

 

なお、「VT-M121」は、2019年1月16日から18日に東京ビッグサイトで開催される「ネプコン ジャパン 2019」のオムロンブースで展示、基板と部品の寸法検査と外観検査の実演デモが行われる。

[VT-M121の主な仕様]

 

– 外形寸法:910(W)×1233(D)×1600(H)㎜
– 質量:約500kg
– 電源定格:AC200~240V(単相)変動範囲±10%
– 搬送口までの高さ:900m±20mm
– 使用空気圧:0.3~0.6Mpa

 

 

[ネプコン ジャパン 2019(エレクトロテスト ジャパン)概要]

 

– 開催日時:2019年1月16日(水)~18日(金)
– 開催場所:東京ビッグサイト
– ブースNo:東3ホール E19-48
– 出展社技術セミナー(東-A会場):1月18日(金) 11時~12時

 

[問い合わせ先]

 

オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
検査システム事業部
電話: 075-344-7055

 

 

■ネプコン ジャパン 2019(エレクトロテスト ジャパン):https://www.electrotest.jp/ja-jp.html

■シークス:http://www.siix.co.jp/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。